今日、大阪で用事して、めっちゃ疲れて帰ってきたら、同居の老母がごはんを作って待っていてくれた。
「お母ちゃん、寝てていいのに」
と言ったら、母は煩そうにして、さっさと食えという仕草でキッチンのテーブルを示し、
「恐怖の味噌汁だよ」
と言った。
母が見ていたテレビでは、フィギュアスケートの大会が放送されていて、ブリッチギー選手が演技中だった。
「この人ね、ブッチギリーさんじゃないのよ」
と私に教えてから、母はサッと寝に行ってしまった。
私は、もやもやしながら一人で晩ごはんを食べた。
鰤の塩焼きと白菜の和物、そして麩の味噌汁であった。