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人生
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悔しいかな、今日も定時退社はかなわず残業してしまった。年度末とはかくも忙しい。帰りに閉店間際の人もまばらなスーパーに寄る。まばらでなく人が集まっている区画があったので近づくと、何やら耳を疑う言葉が聞こえた。

「キムチ1パック20円!」叫ぶ店員さんの声が震えていた。今日が賞味期限だからだそうだ。にしても20円て。元値を知らないが、大体200円くらいだとして10個売れてやっと1個分の回収になるけどいいのか。キムチが特別食べたい訳ではなかったが、「キムチを20円で買うという経験が欲しい」という気持ちと、「20円で人助けした気分になりたい」というあからさまな偽善のこころでキムチをカゴに入れた。消費期限じゃなくて賞味期限なら多少過ぎたって食べられるし。冒頭の写真はその記念(キムチを20円で買った記念)に撮ったものだ。

ところで、スーパーで、「ブラックタイガーえび」という表記をよく見るのだけど、最後に「えび」とつけるのは何か食品表示上のルールがあるのだろうか。ブラックタイガーだけでわかりそうなものだが。「ブラックタイガーって書いてあるから虎の肉だと思ったのに違うじゃないか」みたいな苦情を言ったりする人がいるのだろうか。だとしたらちょっと面白いけど、そんなわけないよな。

そんなしょうもないことをぼーっと考えながら帰宅した。今日はきのこたっぷりの炊き込みご飯を作る予定だ。帰宅した勢いのまま、冷蔵庫から使う食材を取り出す。

そこまではなんとか、なんとか出来たが、また散らかったままのキッチンを見て、その先動く気にならず手が止まってしまった。一旦ソファに横になる。これはまずいと思いながらもソファから起き上がれず、20分30分と経過していく。

もう今日はご飯食べずに寝ちゃうか、と諦めかけたところで、配偶者からlineが来た。

王将の餃子。最高の提案だ。それならご飯も炊かなくていいし、サラダとか副菜を少し作るだけで十分だ。疲れているなら焼餃子を買ってこようかと言ってくれたが、餃子なら家で焼いて出来立てを食べたい。美味しい焼きたての餃子のためにコンロの前に立つくらいの元気はある。生餃子をお願いした。

さて、副菜を作ろう。急にちょっと元気が出てきて、ソファから起き上がる。一旦さっき冷蔵庫から取り出した食材をしまいなおして、キッチンを片付けた。一旦片付くと頭もスッキリするのか、副菜に何を作るのかすぐに決まった。トマト卵炒めと、じゃがいもの冷菜。トマト卵炒めはいつかの日記でも書いた定番料理だが、じゃがいもの冷菜は初めて作る。酒徒さんの「あたらしい家中華」に載っているレシピで、前から作ってみたいと思っていた。

じゃがいもを細めの千切りにして、10分ほど水に晒しておく。その10分のうちにいつもどおり卵トマト炒めを作る。先日中華鍋のコゲを紙やすりで落として綺麗にしたのだが、ちょっと扱いを誤ってまた油コゲを作ってしまった。今度また手入れしなきゃ。

じゃがいもをざるに上げ、細切りにしたピーマンと一緒に沸かしたお湯の中でさっとゆがく。少しくたっとしてるが完全に火は通ってない。こういうじゃがいもを食べるのは初めてかも。ゆがいたじゃがいもは一旦冷水で冷まして、水を切り、ボウルで調味料と和えて出来上がり。

ちょうどよく配偶者が帰宅して、生餃子が届いた。美味しい焼き方の説明チラシが入っていたのでそれのとおりに餃子を焼く。やっぱり餃子は焼きたてがいいよね。

写せないものが多過ぎて変な画角だが、とりあえず中華な感じの食卓が出来た。

じゃがいもの冷菜をまず食べてみる。シャキシャキして、爽やかで美味しい。あと引く味だ。配偶者も「不思議な味」といいつつ、「餃子食べたいんだけど、なんかこれ美味しくてこればっかり食べちゃう」と箸が止まらないようす。作り甲斐があるというものだ。これは今後我が家の定番になるかもしれないな。

餃子もたらふく食べ、大満足で夕飯を終えた。しかし王将の餃子ってどうしてこうも美味いんだろうな。焼いてる時に脂がめちゃくちゃ出てたから、タネにラードが結構入っていたりするのかも。今後も疲れ切った時は王将の餃子に頼ろう。

@zinesay
夕飯日記