今日は夕飯らしい夕飯を作らなかった。
夕飯日記2日目にしてこれだ。三日坊主以下。いや以上と言うべきか。我ながらあっぱれ。
ただ、普通に夕飯を作るよりちょっと楽しかったし時間はかかった。魚を丸々1匹捌いてお刺身と竜田揚げにしたのだ。
話は今日の午後に遡る。
今日は近所のスーパーの特売日で、わたしはちょうど午後半休を取っていた。嬉々としていつもの平日なら行けない早い時間にスーパーに行ったところ、見慣れない魚が売られていた。
「尾赤鯵 1尾190円」の値札が掲げられた下には、その名のとおり尾鰭が赤く、細長い魚があった。細長くはあるが、お腹で切ったら断面が真円になりそうなほど、ぱんぱんに身が詰まっているようだった。
足を止めて、人通りの少ないところに避けてから「尾赤鯵」をGoogle検索した。どうやら名前には鯵とあるが、鯵とは若干違う部類の魚らしい。そして、冬は旬で脂が乗ってて旨いと。
このスーパーは特売日と関係なく、あまりスーパーで見ないような魚を売っている。でも、そういう魚は常時あるわけではないので、明日行って同じものを必ず買える保証は無い。おそらくこの尾赤鯵も、次にいつ会えるか(入荷されるか)はわからない。
それでも普段なら「自ら捌かなきゃいけない魚なんて、平日の夜にそんな時間かけて調理出来ないし」と諦めるのだが、今日は午後半休を取っているし、明日は土曜日だから時間の余裕はある。
これも何かの縁と、出来るだけ目が濁ってなくてまるまるとして美味しそうな個体の尾赤鯵を選び、買うことにした。ついでに隣にあった「真いわし 1尾79円」も勢いで買った。
他にも、平日昼間限定で営業しているお気に入りの青果店に行って、王林や桃太郎トマト、とちおとめなどを購入。久しぶりに400円を切る値段で苺が買えて嬉しい。
あと桃太郎トマトの箱がなんかよかった。
毎日 あさ・ひる・ばん 大丈夫
どういう意味だろう。わからないけどなんかすごく心強い感じでいい。「大丈夫は魔法の合言葉」ってどこかの高校の校歌であったな。
それから、最近買った花瓶に生けるためのお花を買いに生花店へ。せいかてんからせいかてんに行ってるな。
ぱっと明るい黄色が目に入り、ミモザを買った。
玄関に飾った。かわいい。もうすぐぽかぽかの春がやってくるなぁという感じがする。
さらにいつもなら17時には閉まるので行けないお菓子屋さんにも行って、チーズケーキなどを購入。
結構な量の荷物を自転車のカゴに乗せて、帰宅した。キッチン周りが散らかっていたので一旦軽くキッチンリセットし、早速尾赤鯵と真いわしに向き合う。
※直下、生魚の写真です。
さて、これはどう捌いたらいいのか。
こんな「毎日ちゃんと料理してます」みたいな日記を始めておいて何だが、わたしは魚を捌いたことって正直あんまり無い。
そもそも、料理が日常になったのはほんの3〜4年前に実家を出てからだ。正直、実家の母の作る料理が美味しすぎて、実家に居る時には「私が作るよりはるかに美味しいものを母が作ってくれるのだから、私が作る理由がない」と、殆ど料理をしなかった。興味はあったし、小学生の頃から自分が作りたい時や必要に迫られた時にはしていたが、それは日常ではなかった。
実家では料理上手な母がよく魚を捌いてて、わたしはそれを見ているのが好きだった。が、先述のとおりなので自分のものとしては一切身についていない。
こういう時は、youtubeで検索しよう。
母にlineでやり方を聞くことも考えたが、言葉で説明されても多分理解出来ない気がする。こういうのは映像で見せてもらうのが一番わかりやすい。
youtubeで尾赤鯵の捌き方の動画を見始める。しかし、冒頭から問題が発生した。
「まず、うろこをとります」
うろこ取り、家に無いな。
すかさず「うろこ取り 代用」でGoogle検索した。本当に便利な時代だ。私みたいなうっかり者すぎる人間が生きやすい社会になってきている。
どうやらペットボトルのフタでうろこ取りが出来るようだ。ちょうどよく捨てるペットボトルがあったのでフタでやってみた。ウロコがきれいに取れて気持ちがいい。
あとは動画を見ながらなんとかどうにか3枚におろし、皮引きも出来た。
半分はお刺身、半分は竜田揚げにすることにして分けておき、次はいわしの処理をする。
いわしの手開きも中学の調理実習ぶりな気がする。懐かしい。調理実習の後、夏休みの宿題で復習としていわしの手開きを自宅でやるレポート課題が出て、8/31に慌ててスーパーに行くもいわしがなくて無理矢理鯵を手開きしたのを思い出した。当たり前だけど全然手で開かなかったな。私っていつもそうだよ。
これもネットで検索した手開きのやり方を見て思い出しながら、なんとかこうにか出来た。4尾買ったが、1尾目と4尾目でだいぶ仕上がりに差が出た。綺麗に出来た方は刺身、そうでない方は竜田揚げにすることにした。
そうして出来上がったのが冒頭の写真である。
刺身の方は脂の多い皮目をバーナーで炙ってみた。尾赤鯵の刺身は、脂の感じは青魚っぽいのに身はかつおやぶりのような弾力のある食感で、なんだか不思議だったが美味しく食べられた。竜田揚げはパサつきもなくクセも無くて、食べやすかった。
あまり慣れないものを好まない配偶者も同じような感想で、ちゃんと食べてくれたので良かった。ただ本当に夕飯がそれだけだったので、配偶者は自分で何か作って食べていた。配偶者は今日リモートワークで、お昼を食べるタイミングがなく18時くらいに作り置きのおかずを食べていたので、夕飯はこれくらいでもいいかと勝手に思っていたが、全然足りなかったようだ。私の方はお昼にはま寿司でちょっと食べ過ぎたのでこれくらいで良かった。チーズケーキもあるし。
しかし、今日半休を取ったのは明日友人が我が家に遊びに来るのに備えて掃除をするためだったのだが、魚を捌くので時間と体力を使ってしまい、掃除がほとんど出来ていない。
明日早めに起きれたら頑張ろう。多分寝坊してギリギリまで掃除してめちゃくちゃ慌てるんだろうな。わたしっていつもそうだよ。