土曜日。へとへとの1週間だったので、昼まで配偶者とともにぐうたらと過ごす。午後は散歩も兼ねてお花見に行くことにした。
わたしは何か食べ物を持って散歩やピクニックに行くことにやたら強い欲求があるので、前々から「桜が咲いたらおにぎり持ってお花見に行きたい」と配偶者に訴え続けていた。
桜も見頃になって、おそらく一番タイミングのいい土日ということで、張り切っておにぎりを握る。先日母からお裾分けしてもらったたらこを焼き、塩筋子を切っておにぎりの具にした。あとシャウエッセンも茹でてアルミホイルで包む。
午後、遅い時間にゆったり家を出て、近くの小川へ向かった。小川沿いに遊歩道が整備されていて、一部桜並木のようなゾーンがあるらしい。越してきてからちゃんと歩いてみるのは初めてだ。
行ってみると、やはり皆んな考えることは同じで、花見を目的に人が集まっていた。ごみごみしているほどではなく、地元住民が集まって適度な賑わいを見せている。レジャーシートを敷いてしっかり花見をしている人も居れば、ホットスナックと飲み物を携えて歩きながらのんびりお花見をしている人たちも。
私たちも途中のミニストップでソフトクリームとXポテトを買って、食べながら桜を眺めて歩いた。おにぎりはもう少し歩いてお腹がすいたら食べようと、出さずに散歩を続ける。
どうやらこの小川と遊歩道は、ゾーンごとにコンセプトが決められているようだ。藤棚があるところや、梅林になっているところ、紫陽花がたくさん植えられているところなど見どころが結構あっておもしろい。
途中、人が少し集まっているところがあったので何かと近寄ってみると、子ガモが居た。まだ羽根が生え揃っていなくて、ほとんどふわふわの毛に覆われている。ぱやぱやの感じがなんともかわいい。
歩きながら何度も鴨には会ったが、子ガモはここで初めて会えた。調べると、どうも繁殖期には親子ガモの群れが複数現れるらしい。これから増えてくるのだと思うと楽しみだ。
更に歩いていくと、パンジーなどの色とりどりの花が植えられていた。そばにある木には大きな柄杓が引っ掛けられていて、「しるし(水のマークが描かれた札)がある植物には柄杓で川の水をすくってかけてあげてください」といった貼り紙がされていた。近くの小学校やボランティアの取り組みのようだ。
配偶者が「じゃあ…」と大きな柄杓を手に取り、川の水を掬うと、水がぼたぼたと勢いよくこぼれた。ひしゃくの底に大きめの穴が開いている。味があるなぁとちょっと笑い、水を汲んだら出来るだけすばやく、水が全てこぼれてしまわないように急いで花たちに水やりをした。
1時間くらい歩き続けただろうか。取水地まで辿り着き、近くにあった小さなベンチに腰掛けやっとおにぎりを食べる。桜はほとんど見えないところで食べることになってしまったが、まぁいいだろう。
Googlemapを開くと、どうやら出発点の駅とは別の路線の駅が近くにあるようだったので、駅まで歩いて帰りは電車に乗ることに。駅までの道の途中には商店街があり、普段入らないスーパーを物色してみたり、肌寒かったので急に古着ショップでカーディガンを買ってみたりした。
その後自宅最寄り駅まで戻り、ふたりでジムに行く。流石に一万歩あるいてからのトレーニングはきつかった。肉体的には結構疲れたのに、何故かそのまま勢いで日用品の買い出しにも行き、帰りに居酒屋へ。
ノンアルビールと焼き鳥やおでんなどでお腹を満たして、今日1日頑張った自分たちへのご褒美とした。