現職のチームメンバーに新卒のエンジニアを迎え入れてそんなに間もない頃(もう3年ほど前か)、「タニシのようなエンジニアになりたいんだよね」、ということを1on1で話した。いきなりマネージャーにタニシになりたいって言われたら相当気持ち悪いと思う。
タニシといえば、汚い水槽に入れておけば、石の苔や水底の沈殿物を食べてくれ、さらには独特の濾過摂食という性質で水中の植物性プランクトンも食べてくれる貝で、つまり、入れておくだけできれいな環境を保ってくれる。
昔、父がアクアリウムにハマっていた時期に聞いたことがあるのをなんとなく覚えていて、すごいやつだなと思っていた。
ソフトウェアエンジニアの世界には、ボーイスカウト・ルールという考え方がある。来たときよりも美しく、システムに新しく手を入れるときはリファクタしてから手をつける、というような意味合い。
とはいえ、ボーイスカウトになりたいって、いうのもなんか変だし、心がけてやる、というよりも、なんかプロジェクトやチームにいるだけで息をするように(タニシはエラ呼吸ですが)環境をキレイにしていく存在になりたいな、と思っている。
実際に、僕が一緒に働いていてすごいな、いいなって思うエンジニアはそういう人だったな、と。
なので、冒頭の発言になったわけ(ちゃんと上記のような捕捉はした)。
とはいえ、うまく伝わったかな〜と思っていたが、この間なにかの拍子にその話をしてくれていて、ちゃんと伝わっていたことに安心した。
タニシになりたいなんてショッキングなこと、なかなか忘れないかもな。