イクラが好きだ。
子どものころから好きで、海鮮(海でいいのかわからないが)の中では一番好きだ。お寿司のネタでも一番好きなのはイクラである。しかし高い。
イクラ丼ぐらいボリュームがあると食べててうれしい。ただし、シャケが苦手なので、海鮮丼としてイクラといっしょにサーモンが添えられていると途端にそそらなくなってしまう。うーん。そういえば、私は食べ物は全般的に「好きでも嫌いでもないが、選べるのだったら選ばない」というものがとても多く、食べられなくはないが食べないで避けているものが多い。そういうものでも目の前に出てくれば気にせず食べて、食べてみれば普通においしいと感じている。ただサーモンはそのようにして食べてもどちらかというと「できれば食べたくなかったな」と感じるので、好きじゃないのかもしれない。焼き鮭はそこそこ好きだ。
好きなものの話じゃなくて苦手なものの話になってしまった。
とにかくイクラはすきである。ご飯の上に青じそをのせて、そこにたっぷりイクラをのせて食べるのが好きだ。
しかしイクラを買ってくるととても割高感がある。お店で買うよりは安い……はずなのだが、若干高く感じている。お店だったらいい器とおいしいご飯に乗って出てくるのに、値段のわりにはイクラが多いかもしれないがパックに入っていて、ご飯などは別で用意する必要があると考えると割高な気がしてしまう。
私はマストドンというSNSを始めてから、秋になると「生すじこをほぐしてイクラの醤油漬けを作る」という楽しみを覚えた。実は数年前まで、イクラをそうやって食べることに興味がなかった。もしかしたら知らなかったかもしれない。すじこは知っていたけど、「生すじこ」と「すじこ」が別のものだということも思っても見なかったことだ。
マストドンで相互フォローの北海道の方が「生すじこ買ってきた」「イクラをつくるぞ」「イクラ出来たぞ」「食べ放題だよね」などと言っているのを見て、そういう風に自分で作れば安上がりなのか……私もそれをやってみたい、と思った。
次の年のスーパーで「生すじこ」を見かけたときは、「これだ。これで彼はイクラを作っていた。北海道産のすじこが東京でも買えるんだ。わたしもやってみよう」と早速ネットでやりかたを検索して試してみた。
それから毎年、秋になると一回は生すじこをほぐして「イクラの醤油漬け」を作っているのだ。
下のイラストは、イクラをほぐしている人を初めてタイムライン上で見かけてうらやましかったため描いたイラスト。2018年作