ひとつ前の記事で「パン」と書いた。
「おまえは今までにたべたパンの枚数を覚えているのか」というのが何のせりふだったかはっきりしないのだが、元はジョジョの奇妙な冒険だろうか。とぎれとぎれで読んでいるためわからない。
藤子・F・不二雄の「エスパー魔美」という漫画が好きだ。
そこに登場する高畑さんという男子中学生キャラが藤子キャラの中で最も好きだ。
彼に「おまえは今までにたべたパンの枚数を……」と聞いてみたい。もしかしたら「○○○○枚」と具体的な数字をサッと答えるかもしれない。
なんせ、後楽園球場の人工芝の本数を「約二百五十三億本」とスラッと答えたぐらいだ。
その根拠について彼はこう言う。「たまたま人工芝の密度は一平方センチに二百二十本という記事をなにかで読んで、覚えてたんだ。それと、総面積一万一千五百平方メートルをかけあわせればいいんだ、かんたんな計算さ。」(藤子・F・不二雄大全集「エスパー魔美」4巻140pより引用)
だから、パンの枚数も「僕の家では毎日朝食ではトーストがひとりに二枚出るんだ。この習慣は僕が小学校に上がってから続いているし、それまではパンを食べなかった。この8年間の日数をかければいいんだ、かんたんな計算さ。例外もあり、正確じゃないかもしれないがそう外してもいないだろう」とかいいそうだ。
そんな理屈っぽくてややこしい、でも魔美くんのような感情で動いてる友人を尊敬して共に行動する……「バディもの」としてもエスパー魔美を楽しむことができるんだな。
子どものころから好きだが、自分が魔美くん側の人間だということがうすうすわかっていて、それでもいっしょにいてくれる高畑さんという存在にあこがれているのかもしれない。