
最近、休職することになった。休職直後は、後悔に押し潰され、日々無力感を感じ、涙を流していた。
今は多少回復してきて、とはいえ休みで何もすることがないので、図書館にいくことが日々の日課になっている。そこでふと目についたので、この本を読むことにした。まさに強い後悔を感じている自分にぴったりの本だと思った。本をパラパラっとめくって2ページ目にあった、↓の挿絵はまさに今の自分を表している。。。

後悔とは、ある意思決定をするときに各個人が持っている「この程度の結果は得たい、得られるかも」という何らかの基準(予想や期待)と、その意思決定をした後に得られた結果をとを比較し、得られた結果がその基準に達しなかった場合に生じるネガティブ感情とこの本では定義している。さらに後悔は、過去展望としての後悔と未来展望としての後悔に分けることができる。未来展望としての後悔を、「予期後悔」という。実際に経験した結果ではなく、想像上の結果だが、心理学ではこれも後悔に含まれる。

人は予期後悔が最も小さくなるような選択肢を選ぶ傾向がある。予期後悔に基づく選択は「最悪の中から最善を選ぶ」ということでもある。
さらに、何かしらの意思決定をするときや意思決定後に得られた結果を評価するときにじはつてきなメンタルシミュレーションを行っているが、最も重要な要因のひとつに「反実仮想的思考」というものがある。これは「もしxxxだったら、yyyになっていたかもしれない」のように、実際に生じたこととは別の結果やプロセスを想像することである。この反実仮想的思考には、二つに分けることができ、それぞれ後悔や満足感・幸福感と密接に関係している。
上向きの反実仮想的思考: 現状よりもよい結果とを比較する・よい未来が起きることを想像する
下向きの反実仮想的思考: 現状よりも悪い結果とを比較する・悪い未来が起きることを想像する
生じる感情とその効果については以下の通りである。
上向き・過去展望
生じる感情: 後悔・失望など
効果: 現状・結果を受け入れることで、適応的行動が促進される
上向き・未来展望
生じる感情: 期待・楽観など
効果: 適切な対処を見つけることができるが、過度の楽観になることもある
下向き・過去展望
生じる感情: 満足感・幸福感など
効果: 現状のよさを確認できるが、現状に満足してしまう恐れがある
下向き・未来展望
生じる感情: 予期後悔
効果: 熟慮的・分析的・適応的になる可能性を持つが、過度になってしまうと消極的になることもある
後悔を回避するための意思決定を行う上で重要なのは、まずは現状把握をし、多種多様な情報・知識を十分に持ち、選択肢に対して反実仮想的思考でシミュレーションを行うことである。予期後悔は後悔しない決定をするための最終チェックとしての機能を持つ。
何かしらの結果やプロセスに対して後悔してしまったときは、まずはどのような状態なのかを正しく理解し、後悔した出来事を受け入れる必要がある。現状認識が間違っていると、正しい対処をしたとしてもよい結果になるとは限らない。上向きの反実仮想的思考をしてしまうと後悔をさらに強めてしまうので、下向きの反実仮想的思考を行うとよい。後悔したことを受け止め、反省・合理化した上で、時々思い出す必要がある。そうすることで、その後悔した一連の出来事のことが教訓となり、心に刻まれることになる。


現状を正しく判断し、後悔のない意思決定を行うには、メタ認知能力やクリティカルシンキングが必要不可欠になってくる。さまざまな認知バイアスがあることを認識したうえで、客観的・論理的・公平に考えることが非常に重要である。
特に自分の場合は、自分の持っている先入観や仮説を肯定するため、都合のよい情報ばかりを取り入れる確証バイアスに陥ってしまっていたせいで、自分の行動の選択肢の幅を狭めてしまっていたし、熟慮せずに行動してしまうことが多く、結果、後悔につながっていることが多いと改めて気付かされた。さらに心の奥底で今の置かれている環境のせいばかりにしてしまっており、後悔をちゃんと受け止めて次に繋げる動きができていなかったと思う。
バイアスを軽減するために日々のインプットを怠らず、人の意見や経験をしっかり受け入れた上で、自身の行動や選択に対して、シミュレーションをしっかり行い、仮説を立て、意思決定の理由を明確にすることを意識してやっていきたい。さらに今、後悔している状況に対しては、なぜこうなってしまったのかを冷静かつ客観的に分析を行い、教訓にしていきたい。
最後に、自分の性格・思考の傾向性を把握するためのチェックシートがあったのでやってみた。
ウォッシュバーン後悔尺度: 69点(平均的な人 61~69点)
予期後悔尺度: 63点(平均的な人 62~77点)
決定スタイル尺度(直感ー熟慮傾向): 20点(直感的に決める傾向が高い人 20~30点)
評価スタイル尺度(選択肢比較傾向): 7点(比較による後悔傾向が低い人 4~7点)
メタ認知能力尺度: 37点(メタ認知能力が低い人 14~44点)
クリティカルシンキング尺度: 34点(クリティカルシンキング傾向が低い人 12~36点)
概ね体感と合う結果になったが、この結果を見ると、自分は後悔しやすいタイプなのは明らかなので、やはりメタ認知能力とクリティカルシンキング力を身に付けた上で、自身の意思決定に対してちゃんと理由付けをするトレーニングをしていかないといけない・・・