TRPGをやろう、二次創作勢で

2024年3月某日、モノドラコさんにて行ったオフラインセッションの記録です。モノドラコさん利用記録はこちらの記事にて。

これは私(GM)の感想文であり、セッションめちゃくちゃ楽しかったぞ!! の、ただの日記となります。シナリオ概要以上のネタバレはないと思っていますが、うっかりネタバレしてたらすみません。

また、セッション中は多忙につき写真を撮っておらず、箸休めとして打ち上げ時の焼肉画像を載せています。唐突な焼肉画像をお楽しみください。

プレイヤー招集

私は気に入ったキャラクターを見つけると二次創作をはじめる性分です。しかしながら私のメインフィールドは二次創作ではなく、現在はもっぱらTRPG。TRPGを主軸として、たまに「いいなー」と思う作品で二次創作本を出しています。TRPGは白いご飯、二次創作は味噌汁(具がよく変わる)。

そんな私ですが、二次創作界隈で仲良くしてくれているかたが沢山おり、特に遊んでくれる人々が三人おりました。それが今回のプレイヤーです。

兼ねてより私は、いつか誘うとき急にびっくりされないように……と「基本はTRPGやってんすよね」と話していたのですが、ところで今年は推しTRPGシステム『グランクレストRPG』の10周年イヤー。誘うならここしかない。ということで恐る恐る、驚かれないよう、下手に出つつ、お誘い申し上げた経緯がありました。

快諾してくれたプレイヤーたちは言います。「相互がTRPG沼に消えていくんですよね、なぜか」。その謎を一緒に解き明かそうよ。

シナリオ探し

さて、その後PLたちと相談し、キャラクター作成・本セッションが3月に決定しました。日取りが決まればもう安心、あとはプレイするだけ。

いや、シナリオを決めなければ。

推しシステムにはサンプルシナリオが大量に用意されています。まずは軽く終われる「初陣」か? ルールブックに載ってる「運命の邂逅」はやはりプレイしてもらうべきか。でも「戦乱を望むモノ」も面白いしな……。「約束の地平線」やりたいけどサプリ職をやらせるのは早いか。そんな考えを巡らせていたところ、ふと思ったのです。

①初心者の考える「プレイ時間」ってどのくらいなんだ

TRPGのシナリオ、特に推しシステムの場合は短いもので最低3時間はかかる見積です。今回集まってもらったPLはTRPG完全初心者2名とCoC数回の経験者1名。3時間って長いんじゃないのか。ボードゲームとは違うしな。オフセ会場(モノドラコさん)は午前卓で取っており、「まあ5時間くらいで終わるシナリオがいいのかな」と思っていました。いや初心者に5時間って長いんじゃないのか。焦りが襲う。

②二次創作や昨今のCoCをプレイした層が「初陣」で満足できると思えない

「初陣」という初めてのグランクレストにぴったり! なサンプルシナリオがあります。世界観を簡単に知れて戦闘もできるお手軽なシナリオです。でもお手軽すぎるんだよな。カードワースでいうゴブ洞だよ。二次創作するタイプのオタクが盛り上がれるだろうか。あとCoCの情報量に慣れていたら肩透かしを食らってしまわないだろうか。焦りが襲う。

③結論

やっぱ自分で作るしかないか。脳内会議ではそういうことになり、プレイ4~5時間想定のシナリオを作ることにしました。幸い、常にネタだけは集めているのでそれをえっちらおっちらまとめればいい感じになりそうです。

オタクはキャラクター相関図を眺める習性があるので、PC同士で関係性を軽く決めておいて、NPCとも絡ませて、あとはセッションが始まったらなんとかなるだろう。なんとかなれ! アテ書きとまではいきませんが、集まったメンバーがワッとなる関係性は組んだつもりです。そうだと嬉しい。

さて、シナリオ作成時には「レンタル時間余ったらボドゲでも借りて遊ぼ~っと」と、浅はかにも思っていたのです。

結果的に、打ち上げの焼肉屋でエピローグをやることになるとも知らずに。

キャラクター作成

本セッションの一週間前、キャラクター作成会を設けました。キャラクター作成会兼、世界観説明会です。このときはオンラインで、ココフォリア会場を用意したうえでDiscord通話をしました。

ご紹介が遅くなりましたが、今回集まってくださったみなさんはこちら。

PC①君主のPLさん

CoCをオンセで数回やってらっしゃった経験者。絵がべらぼうに上手い。「自分はTRPGやったことがあるのでハンドアウトは最後に選びます」という心意気を見せていただいた正真正銘のパラディン。

PC②魔法師のPLさん

TRPG未経験者。一回だけ見学したことがある。絵がべらぼうに上手い。「NPCと絡むハンドアウトなら初心者でもやりやすそうだなと思いました」という観察眼を見せていただいた正真正銘のエレメンタラー。

PC③邪紋使いのPLさん

TRPG未経験者。一回だけ見学したことがある。絵がべらぼうに上手い。「性別不詳とか人外が好きなんですが邪紋使いだとできるんですか?」というフェチを見せていただいた正真正銘のシャドウ。

挨拶もそこそこに、サンプルデータを使用して経歴などのパーソナルデータをダイスで決定。ダイスを転がすだけで設定ができるの面白いよねぇ、ダイス転がすの楽しいよねぇ、と新鮮に話しながら進めました。パーソナルデータを決めるのはとても楽しいご褒美作業だと思っているので、最近はみんなでワイワイやれるよう時間を取ることが多いです。キャラ同士の関係性もその場で相談できるのが強い。分からないことをすぐGMに相談できる場があるのも便利だと思ってます。

キャラ作成をしつつ、グランクレストの特殊な世界観を説明。グランクレストの世界観が大好きで10年やってるので、この世界を好きになってくれるといいなーと思いながら話していました。

とはいえファンタジー世界観であり、ややとっつきにくい設定でもあったため、みなさんに好意的に受け入れていただいたときは嬉しかったです。

また、もうひとつ嬉しかったのは、本セッションまでの期間、グループメッセージが活発に動いていたことです。

魔法師に「その一週間すごく忙しかったんだけど、GDMの情報のお陰で乗り切れた」と言っていただいて、そんなんこちらこそだよ。私もすごく楽しかったよ。励みになりました。

PL同士のキャラ設定会話やキャラクター設定資料が流れてきて喜ばないGMはいません。ましてや自分の書いたシナリオで! 事前公開NPCのイラストも描いてくれて。本当に嬉しかったし、楽しかったし、キャラ設定が出るたびクオリティの高さにビビッてた。熱量がすごすぎる。やる気がビシャビシャ出て、最高の一週間を経てセッションに望めました。

キャラクター設定内容も「これは大丈夫ですか?」と確認を取ってくれたのも助かりましたし、キャラクターやNPCの自己解釈を書いてくれたのも興味深く読みました。作ってくれた設定はセッション中に拾って“正史”にしたいタイプなので、書いてくれればくれるほどテンション上がるGMです。PL3名が作ってくれたキャラ設定資料、本当~~~~にすごいから皆さんにもぜひ見せたいです……。グランクレストって覇権システムかもしれん。

セッション当日、開始前

GM(私)「前日はよく寝て、当日は元気と健康とお昼ごはんを持ってきていただければOKです」

PLのみなさん「いや、でもやっぱり立ち絵描いて並べたくないですか?」

ほんまにすごすぎる。

なんなんだこのクオリティ。邪紋使い(ソシャゲのオタク)は「やっぱ表情差分欲しくないですか?」とか言うし、全員TRPGのポテンシャル高すぎる。これオフセですよ。せっかくなのでモノドラコでモニター借りてiPadで写しちゃいました(iPadはPLのものを借りて…)。

あとは「お菓子持ってきていいですよ~」とお伝えしていたら、もうなんかすごいお持たせが持ち寄られてびっくりしました。オフセするときってポテチとかポッキーとかがざらっと真ん中に集まるんですが、今回は名店のどら焼き、たまごの味がしっかりしたプリン、味の選べるカヌレ、その他焼き菓子等。ご、豪華……! 全部美味しかった。

私が持っていったのは『星の王子さま』モチーフの焼き菓子です。空箱がダイス入れになりそう(主目的)というのと、星モチーフなのでシナリオにも合うかなと(副目的)。この箱は今も大事にしています。印刷がとっても可愛いんですよ! PLは同人誌を出す人たちだったので表紙の印刷をスベスベ触っていました。同人屋しぐさ。

そして、GMのマスターボード(手元隠し)がCoCだったことには恐らく誰も気付いていなかったことでしょう。PL側にはエルダーサインが見えていたと思いますが、今回のシナリオも星モチーフだったので間違いではありません。

個人的にウケたのは、マスターボードを用意したくせに戦闘では焦ってすべてオープンダイスにしてしまったことです。意味、無。漢気の判定ダイス公開、ダメージダイス公開。でも今回は時間がカツカツだったので、オープンにしたことで逆にサクサク進めたような気がします。

セッション開始

ここからセッションの内容に入りますので、シナリオの内容に抵触しています。

内容は「プレイヤー超最高だったぜ!」というものですが、ネタバレが気になる場合は「久々にオフセをしてみて」項目まで読み飛ばしてください。

お昼ご飯を食べたり、キャラクター紹介を交えつつ、セッション自体は昼過ぎにスタート。それぞれの導入シーンが最初にあるのですが、初回から面白かったのがこれ。

GM「……と、NPCは邪紋使いに話しかけます」

邪紋使い「……。あっこれ私か!?」

わかるーーー!!!! 私もこれやる。いつだってやる。GMしてるときもなる。そう、TRPGは誰かが発言しないと進まないのであった。このキャラクターの本編台詞が知りたいのに、それって自分の口から出るんだよね。不思議な話もあるもんだ。

君主のシーンのとき、NPCで「名乗れ!」と促したとき台詞で名乗りを上げてくれて、しかもそれをビシッ……と決めてくれたのには痺れました。あのとき、この卓の色が決まった気がします。君主は要所のロールプレイで決め台詞をすぐに返してくれるタイプだったので(すごいことだ)、ロールプレイの応酬が心地よく、また周囲のPLを牽引してくれていました。あなたは最高のPC①です。

魔法師も、初手からの情報量が多いなかで欠かさず情報共有をしてくれたところが助かりました。ストーリーをうまく運んでくれていて、うーん魔法師に向いてる。と思うなどした。PC②はNPCと因縁が深いハンドアウトであり、その因縁を存分に楽しんでいただけたのではないかと感じています。魔法師クラスは扱う戦闘データが1枚分多いので気にかけていたのですが、「確定申告だと思って」と伝えると「確定申告より難しいよ!!」とのお言葉でした。

普段は理性的な魔法師がNPCにだけ熱くなる、ということで君主と邪紋使いが本シナリオでは気を回す、という流れができていて可愛かったなと。特に邪紋使いは今回でいうと最年長でしたし、ハンドアウト的にもサポーター役として促していたところもあるので、陰ながら支える役を楽しんでいただけていたらなと思います。シャドウだけに。

あとはPL全員に言えることですが、GMの言う情報や他PCのロールプレイに大きく反応してくれたのがめちゃくちゃ嬉しかった!!!! 反応してくれるだけで嬉しい、本当に。TRPGのプレイスタイルは様々なので、無反応のかたもいたりするのですが、今回はそれがなかった。コール&レスポンスができていた楽しいセッションでした。もはやTRPG玄人たち。

PL全員が二次創作畑の人間だった、というのも理由のひとつかもしれないですね。1の情報を10に膨らませるのが相当うまい。セッション中の二次創作が捗りすぎて、PLから「ちょっと一旦二次創作ストップ!!!!」とストップがかかったのは笑いました。ていうか本来ストップさせるのはGMの仕事だ。本当にすみません。誰かがロールプレイしているときは一旦二次創作をやめるようにこれからは促そうと思います。そんなシチュエーションは中々ない。


と、楽しくセッションしていたところ、私はふと時計を見ました。

あれ? 時間、足りな……

だからPLの二次創作と雑談はちゃんとGMが管理しろとあれほど……!(タイムキープはGMの仕事でもある)今回のセッションはレンタルスペースで行っており、終了時間が決まっています。そして打ち上げ会場の焼肉屋さんも予約済。なにがなんでもいったん終わらせなきゃいけない!

……結局のところ、イベントを1つ短縮し、最終戦闘までなんとか辿り着いて……良い感じに決めてもらい、勝利にまで漕ぎ着けたところでレンタル時間終了のゴングが鳴りました。

「あなたがたの勝利です、おめでとうございます!」とGMが言った時点で午後4時55分(退室時間は午後5時)。その次のGM台詞は「撤収ーーーーー!!!!!!」でした。5分でテーブルを綺麗に片付けたときは、なんつーDEX100たちなんだと思いました。退室しながら「エピローグは焼肉屋でやります!」と宣言したあのとき、ああオフラインセッションって感じするなあ。とぼんやり思っていました。

打ち上げ会場へ

モノドラコさんから打ち上げ会場の焼肉屋まで徒歩10分ほど。最終戦闘後、エピローグでどうなることやら……というところでセーブして移動を挟んでいたので、歩いている最中に二次創作が捗っていたこと捗っていたこと。アレ全部録音したかったんですけど!?

PC同士で、NPC同士で、NPCとPCで、感情がどう動いたとか関係がこうだから私ならこういう本を出すとか、私ならここでカップリングにするとか、私が聞きたかったことが歩いている最中に四方八方から聞こえて幸福だなあと思っていました。そして同時に、「やっぱこのシナリオでよかったんだな」と手応えを感じたものです。

「本編後の二次創作って終わっていない今しかできないから」というのは二次創作屋の不文律です。もしNPCがこうなっていたら、こういう未来になったら、もし……。

TRPGではセッション終了後のセッション感想共有会を「感想戦」とも言いますが、エピローグ直前での感想戦は二次創作でいうソレでした。「まだ終わってないから好きに二次創作できる」。そういう強さ、しなやかさ。

GM「聞いてて面白いんだけど、エピローグで公式(私)から出す情報が解釈違いだったらどうしよう(このあとの展開がすべて分かっているGM)」

PL「公式が全てなので大丈夫です!!」

大丈夫だった。ということで、私たちは焼肉屋で肉を焼きながらエピローグを迎え、セッションは無事終了となりました。初めてのグランクレストRPG会、お疲れ様でした!


そのあとは引き続き焼肉を焼きながら感想戦。5時半から入店して、けっきょく閉店までいたでしょうか。4時間くらいかな。お酒も入れつつ肉も食べつつ、セッションの話をしたり二次創作の話をしたり、GMもお褒めいただきながらさまざまな感想を聞かせてもらいました。以下はいただいた感想の一部です。

「TRPG沼に相互が消えていく理由がわかった」

これは今回のセッション会の目的のひとつでもありました。なぜ彼らはTRPGに消えて別アカを作るのか。そこにはやはり「愛着」があって、唯一無二のオーダーメイド感が別アカへと駆り立てるのだと思います。今回もそうでしたが、やはりキャラクターを作ると物語が動き出すので、二次創作する人と相性が良いのですよね。

「プレイしたら『みんな生きてる……!』って思えた」

わかる……。話すだけでキャラクターの生を感じるよね。キャラクター作成は平面での出来事なので、実際に肉声で話したりキャラクターを動かしてみると途端に立体的になるのが面白いですよね。ダイスによって自分の思考を離れていったりするし、「生きてる」って思うの、わかる。

「見るところが……見るところが多い!」

それはそうなんよ。あのときは敢えてなにも言いませんでしたが、グランクレストRPGは他のTRPGよりも数段、見るところが多いTRPGシステムです。逆に言うとグランクレストをやれば他のTRPGはかなり楽にやれます。英才教育だと思ってください。

「グランクレスト、判定すれば話が進むのでやりやすかった!」

よかったー!! 個人差もあると思いますが、グランクレストはシーン制で進行&情報は判定に成功すれば出る、というものなので、ダイスを転がしていけば展開はどうあれ話は進んでいきます。用意するシナリオにもよりますが、自分の知識ですべて推理しなくてもいいという部分、気に入っていただけたなら何よりです。

「キャラクターのセリフがうまく返せない、自分と違うから」

この感想が出てくるのはTRPGプレイならではだな……と感慨深く思いました。TRPGやってるとこの悩みにブチ当たります、きっと誰でも。私だっていつもそう。クソ……台詞が出てこない……時間は有限……あーもう! TRPGはそういう苦悩も楽しめる遊びです。

「この3人で続きがやりたい!」

ありがとうございます。その感想が出てくれたの、GM冥利に尽きる。もちろんPL全員が積極的にPCを動かしてシナリオに没入してくれたからこそ生まれた愛着なのですが、「続きがやりたい」「その後が見たい」と言われるのは本当に嬉しいものです。GMにとって、なによりの報酬です。

私はモノプレイ(1話限り)が好きなので基本的に続きは作らないのですが、やはり「欲しい」と言われると私も人間、浮足立つものでして、作るとしたらどんな風なのがいいかなあ、と今でも考えたりはします。これがまとまることはあるのだろうか。

「NPCのビジュアル、欲しい」

欲しいよね、わかる。NPCの外見情報を深く決めないタイプのシナリオ制作者なので、NPC外見はPLの相談のうえで任せるよ~と言っていたところ、ビジュアルを作ってもらえることになりました。すごい!! あくまでこの卓のNPC、という括りにはなりますが、とても楽しみに待っています。ビジュアルあると二次創作捗る。わかるよ。

「スチル欲しい、エンドカードとかも欲しい」

描いて~~~~~!!!! 特に今回はオフセで録音ナシだったので、記憶が薄れる前になにかしらの媒体に残しておくと、未来の自分が喜んでくれると思いますよ。

「○○と○○あたりってべるど先生の性癖ですよね」

そうだが!? シナリオの制作期間が短いほど己の引き出しの中で勝負することになるので、取り出しやすいモチーフが出てきやすいのだと思います。でもその関係性美味しかったと思うので、それで手打ちとさせてください!

久々にオフセをしてみて

あ~~~楽しかった! 焼肉打ち上げを終え、ここからは7,8年ぶりにオフセをしてみたGMの感想と気付きのメモです。

オフラインセッションって楽しい!

PLが言っていたのですが、「ダイスをいっぱい持ってジャラッと回したとき、すごく興奮しました!」という感想がオフセの良さを表現していると思いました。なにが楽しいってダイスを転がすのがムチャクチャ楽しい。物理的な体験を生で楽しめる、原作がその場で生成される、推しキャラクターの役者が目の前にいる、そのライブ感を味わうならオフラインセッションが一番だなと感じます。

私はいつもフルテキストセッションをやっているのでどうしても比較した感想になってしまうのですが、テキセと違って顔と声が一発で分かるのが良い。テキセは向こうの顔も声もわからないので感情が読み取りづらいのです。オフセはダイレクトに感情を浴びることができて本当に楽しかったし、今回オフセをしてみて収穫が大きいところでした。PL全員のノリも良かった。参加者全員で良いセッションを作れたね、とポジティブな感情になれました。

オフラインセッションって難しい!

「オフセって全部私がしゃべらなきゃならないんですか!?(当たり前) 体力持つかな……」が一番の不安要素でした。喉と体力、その問題を考慮した最大時間が5時間でした。今回は甘いものも沢山食べたし、自分のシナリオだったので質問へのレスポンスは自分の頭のなかから出せばよかったし、セッション後の疲労感はなかったです。そういう意味でも自分でシナリオを作った方が負担が軽い、と感じます。

オフセ用のシナリオ作ってて思ったんですが、テキセ用のシナリオと違って文章を長く書かなくていいんだなというのが気付きでした。GMが長く話せば話すほどPL側の考える/記憶する負担が増える。テキセなら情報を別所にまとめておけば読み返せるのでどんなに長くてもまあまあイケる。いつもの遊び方(テキセ)と違った遊び方をしたことで学びもありました。

BGMって別にオフセじゃ要らないかもな

今回、せっかくならと思ってiPadを持っていってBGMを流していました。セットリストを作ってシーンごとにBGMを設定、そのシーンが来たら流す、戦闘ではこれに切り替えて、良いシーンではこの曲を流そう……。というようなことをテキセでも通常やっていたのでオフセでもしたんですが、オフセって声にリソースがすごく割かれるんだということをプレイしはじめて思い出しました。

聴覚情報では声がメインなのでBGMを聞いて「合ってるな~」とか思う余裕がないのです。テキセでは視覚情報がメイン、耳がガラ空きなのでそこに粋なBGMを捻じ込めるのです。オフセはその捻じ込み先がない。でも、半テキ(通話しながらやるテキストセッションのこと)は結構BGMも重要だったりするので、そこは不思議な塩梅ですよね。

兎角、今回のオフセではBGMが正しく「バックグラウンドミュージック」として機能していた、ということです。いつもBGM選定にはこだわっていたので衝撃的でした。

「サイコロ」呼びが「ダイス」呼びに変わる瞬間が好きだ

細かいところかつ当然のことながら、TRPGをやったことがない人ってサイコロのことをサイコロと呼ぶんですよね。セッションを通してPLがだんだん「ダイス」と呼んでいく、その変化を眺めることができて嬉しかったです。

TRPGやボードゲームではサイコロを「ダイス」と呼んで「1d6」だの「2d10」だのと分けていきます。慣れないとついていけない部分ですし、TRPGを知らない人がダイスと呼ぶ機会はヒプマイのキャラを呼ぶときくらいでしょう。そう思うと、こういった呼び方の変化に、「TRPGを遊んでくれてありがとう」という気持ちになるのです。

似たような話になりますが、グランクレストRPGではセッションの進行役をGM(ゲームマスター)と呼びます。CoCはKP(キーパー)、Dungeons & DragonsではDM(ダンジョンマスター)。システムによって進行役の呼び方が変わるのは、やはりそれぞれのTRPGシステムのカラーを定めているからだと思います。サイコロをダイスと呼ぶのも、「これからやるのはTRPGなんだ」という気持ちにさせてくれる役目があるのでしょう。

グランクレストが好き

何度やってもグランクレストをやるとグランクレストが好きなんだなという感情に支配されます。GMでもPLでも、グランクレストの世界観が好きで好きで堪らない。だからこそ今回遊んでくれたのが嬉しくて堪らない。あの世界に、二次創作でいつも遊んでくれる仲間が作ったキャラクターがいるという感動は、筆舌に尽くしがたいものです。

自分が好きなものを、好きなひとが好きになってくれるという幸福。あのセッションを思い返すと、いつも満たされた気持ちになります。

舌が回らない

舌が回らねえ~~~!!

おわりに

書いても書いても書き足りませんが、もうそろそろ一万字になってしまうことですので、ひとまず一次報告としてこちらで終わりとさせていただきます。

TRPGは今の所、私のメインジャンルです。いろんな方々と遊んでいるうち、「忙しくなっても細々と続けていきたいな~」と思える大切な趣味になりました。一か月に一回になっても、一年に一回になっても。

そんな趣味でしたので、今回PLのみなさんに集まっていただけたのはとてもとても幸運なことでした。私の主戦場へようこそ来てくださいました。精一杯おもてなしさせていただいたつもりですが、楽しんでいただけたなら嬉しいです。

絶対、また一緒にグランクレストをやりましょう!!