ビットコインには、通貨としての重要な特性であるインフレーション対策が組み込まれています。またストック・フロー比率という指標にも着目が集まっています。
まずビットコインのインフレーション対策は、最大発行量の設定とマイニング半減期に基づいています。
発行総量は2100万BTCに設定されており、新規発行は減少していきます。また4年ごとにマイニング報酬が半減するため、インフレ率は長期的に低下していく仕組みになっています。
結果として、金本位制の金などと同様に、ビットコインは恒常的な希少性を備えることになります。これが価値の源泉となり、インフレーションヘッジとしての役割を果たせるのです。
一方、ストック・フロー比率はビットコインの価値評価に有用な指標と考えられています。これは、現在の総ストック(発行残高)を、新規発行量(年間フロー)で除した値です。
希少性の高い資産ほどこの比率は大きくなり、価値の高さを示唆します。金はおよそ60、ビットコインはすでに50を超えているとされています(追記:2024年の半減期で120を超えました)。
ストック・フロー比率が高まれば、ビットコインは貨幣としての価値基準の役割を果たせると期待されます。法定通貨のように恒常的にインフレがかかる仕組みではないためです。
また比率が上昇すれば、投資資産やインフレヘッジとしての魅力も高まることでしょう。ビットコインの価値の源泉は、この高い希少性と非干渉性にあると考えられています。
このようにビットコインは、インフレーション対策とストック・フロー比率の高さから、金やその他の資産とは異なる「貨幣」としての特性を備えていると言えます。