デザイン業界の未来(2025年〜2年後)

Blue Regret
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公開:2025/2/8

前編ではWebデザイナーやグラフィックデザイナーの闇(と言うか悪口?)を書いてしまった?が、2025年以降、揺り戻しが来ると推測している

UIデザイナー業界はRed Oceanと化している事は前編でも述べた。人は輝かしいキャリアに直ぐに飛び付くので数年足らずでそうなってしまった。Red Oceanの中にいるデザイナーのバックボーンを想像してみる。意外と多いのがいきなりUIデザイナーになった人。大学を卒業しインターンを経てデザイナーになりました的な人。そして意外と少ない(少なかった)のが美大出身のデザイナー。彼らは別業界にいる。ファッションデザイン、空間デザイン、車載デザイン、等々。今、美術の「美」の字も知らないデザイナーが溢れ返る中でグラフィックデザインセンスを備えたUIデザイナーが注目されている。美しさを兼ね備えたUIを作れるデザイナーは大抵美大出身者。機能性ではなく機能美を追求出来るデザイナーは希少人材であり、彼らは既にRed Oceanから抜け出しBlue Oceanに移行している

昨今、ユーザビリティテストを行いUIのユーザビリティを検証する必要性は薄れてきている。ユーザビリティを担保する為のUIコンポーネントはネット上の至る所にあり、しかも無料で配布されている。そうなるとそれらを用いてユーザーのユースケースにフィットするデザインを作る必要性が高まる訳だが、前編でも書いた通り、デザイナー(非ドメインエキスパート)はそれを担保することは出来ない。もっと言うと間もなくデザイン性を有した機能・コンポーネントも無料配布されるようになる。合わせてデザインの効率化及び自動化も加速している。Framer, Webflow, Studio, v0

「ユーザーに機能を提供していた時代(平面)」から「ユーザーとユーザーの接点を作る時代(空間)」に移行する。ユーザーと機能の間にある(平面的)インタフェースデザインの時代は終わり、ユーザーとユーザーの間にある(空間としての)インタフェースデザインの時代が来ている。人と人を繋ぐ為のインタフェース。インタフェースの奥に人がいる。没入感のあるユーザー体験。画面を触るという体験から画面の中にある空間の何かに触るという体験にシフトしていく。「物理画面の枠という前提で組まれたデザイン(それは平面的)」から「物理画面の奥にある空間に浮遊するUI(3D)」という概念にシフトする↓

https://www.igloo.inc/

そうなるとデザインを従来の情報設計・画面遷移に落とせなくなる。画面が多層的に重なった結果としての3Dではなく空間としての3DにUIが浮遊すると言う概念に置き換わる。後者の世界線では画面遷移という言葉は最早相応しくなく「空間移動」という言葉が適している。要素分解すると「透明性(Glassmorphism)」「空間(3D Website)」「没入性(Parallax Effect)」と言った要素に分解される。新しいWebデザインの在り方。そこにはグラフィックデザインや空間デザインの要素が入り混じっている。長年影を潜めていたWebデザイナーやグラフィックデザイナーがUIデザイナーに代わり台頭する時代は直ぐそこまで来ている。機能をデザインする時代は終わりを告げ、人と人を繋ぐインタフェースをデザインする時代に突入している。UIデザイナーは非現実を実現しようとしていた。WebUIデザイナーは異空間を実現しようとしている

90年代のソニーやパナソニックの家電製品のデザインと従来のUIデザインは「機能のデザイン」という点で似ている。その時代は終わった。Apple製品はソニーの製品を駆逐し、WebUIデザイナーは従来のUIデザイナーを駆逐する

@blackblue
日々の出来事や人と話して知ったことを書こうと思う。