(前回からの続き)ブログはトピックに分けて書いた。教会での日々、たとえば奉仕漬けだった毎日とか、牧師との葛藤とか、次々と企画されるイベントとか、奉仕者間の結束とか、聖書の教えとか実践とか、そういったあれこれが頭の中で渾然一体となっていたから、ひとつひとつ解体していく必要があった。
例えば「悪霊」をどのように扱ってきたか。その結果どうなったか。誰が傷つき、誰が得したか。他にも「預言」とか「異言」とか、「癒し」とか「奇跡」とか、「賛美」とか「祈り」とか、「聖書の解釈の仕方」とか。それぞれについてできるだけ多角的に、できるだけ公平に、その功罪を挙げようとした。それこそ無数のトピックがあるように思え、だからこそ毎日ひとつずつ、順番に解きほぐしていこうと思った。
ブログという公に見られる媒体だけれど、その営みは極めて個人的なものだった。8割くらいは自分のために書いていたように思う。他者の目はほとんど気にならなかった(知名度ゼロのブログだから誰かに見られるとも思わなかった)。
その原動力は怒りだったように思う。信仰の名の下で加害行為を行なっていた牧師に対する怒りだ。あれだけ忍耐して「神様のため」「信仰の成長のため」「じきに良くなる」と本気で信じていた自分が、心底バカみたいだった。(次回に続く)