購入するのは文庫版と決め、文庫化されていない2冊を図書館で借りました。
「烏の緑羽」「望月の烏」です。
烏の緑羽は、長束と路近にまつわる話が軸です。
第一部を含めて、奈月彦や雪哉の視点で物語が展開してきました。
そうすると長束や路近は、脇役です(主役級ですが)。
そんな2人とそれに関わってきた人々が描かれています。
生い立ちが明らかになる路近、翠寛により成長を遂げる長束。
より奈月彦の目指す力添えができていくだろうという期待が高まったところでの……
長束にはもっと時間が必要だった。
望月の烏は、博陸侯 雪斎とそのやり方に意を唱える落女 澄生が中心の物語。
「追憶の烏」の終盤で突然登場した澄生が、物語をどんどん動かしていきます。
第二部の序盤といった内容でした(5冊目だけれど)。
望月の烏は、どこの時系列の物語なのだろうと考えながら読んでいった所、これも最後にしっかりと答えが出てきました。
どうも作者の手の上で転がされているようです。
と言うことは、次作は一番新しい時代の山内が描かれるのかな?
雪斎の視点での物語も読みたいなあ。
既出の作品を全て読み終えてしまったので、最新作がより待ち遠しくなりました。