
タイトルの通りです……やり遂げられたことに感無量です(おおげさ
二次創作は説明が要らないから文字数がそこまで必要ではない、と別所で言われていて、8万字は偉業と褒めていただいたのもあり、大変に嬉しいです。
さて、それを本になるようにデータを作るのに3週間かかりました。
本文 二色印刷のデータ作成
ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』をご存じですか。本文が深い緑とワインレッドで印刷されてある、赤の布張りの本。wikiには赤茶色とあるけれど、私の記憶には、赤と緑の対比になる色使いがとても素敵に焼き付いてしまった本です。
いつかそれを真似したい、と思っていたところへ、私が愛してやまない(おおげさ)お安い印刷所様が本文二色印刷を始めて下さったので、試技として短歌集を一度挟んでから、チャレンジしました。
しかし。
短歌集の時は、本文が36ページ&色使いがピンク*シアン(7月活動報告後半を参照)だったので、ベースをM+Cで組んだのです、イメージ的に分かりやすかったので(そこから印刷所仕様のM+BKデータになるよう色を置き換える作業は発生しました)。
けれども、今回はページ数が200ページ以上になると分かっていたので、後工程を減らすためにストレートにM+BKで組むことにしました。いけると分かっていたのもあります。
☆ よかったこと: 後工程が減ったので自動処理をかけて待つ時間分が短縮。
★ 悪かったこと: モニター上では、黒とマゼンダの混色では色の判別がさっぱり付かない。全部黒っぽく見える。前回はシアン*マゼンダの紫になる具合で掛け合わせの度合いが分かったのに……!下の図でデータ上での掛け合わせの色の見分けでのできにくさをご覧下さい。

なので、文字色は場面ごとの主視点キャラによって四パターンに分けたのですが、④と⑤の見分けがモニター上ではつきにくくて、めちゃめちゃに確認作業に時間を取られました。
修正作業
場面ごとの色などの設定ができたら、そこから推敲と校正と修正に入るのですが、これまたデータが複雑なせいか、作業が重くて重くて……
・イラレからPDFを保存し、グーグルドライブへあげる
・iPadのPDF閲覧アプリ(右綴じ指定が可能)でドライブから読み込んで開き、それを見ながらNotionで修正箇所をメモ(これはお布団でできるので助かりました)
・PCでNotionから修正箇所を拾って、コピペでイラレへ
……という作業でなんとかしました。
ここからビジュアルデザインの話。
表紙
表紙に悩んだのですが、キーワードは「春」「呪術(折伏)」「満月」、色合いは満月の黄色と春のピンク、それに足すなら寒色系、として最終的に翡翠グリーンを選択。これは中華デザインではよくある組み合わせです、翡翠グリーンとピンク。こういう色使いを目指しました。(Nyonya Ceramic Tablewares Illustration 娘惹瓷器插畫 Created by/創作者: 洋工坊 YOUNG L WORKSHOP, 24 Sep 2024)
作っている途中で羊さんにアドバイスを頂いて、もりもりブラッシュアップをかけ、最終的にこうなりました。この薄緑の中間部分がたぶん印刷で暗めに変換されて沈むはずなので、その時に変に雲の白が浮かないように、ベージュぽい色を重ねて+ずらして、少しぷっくりになるようにしています。

作中の舞台設定は春のまだ寒い時期、その満月なので、冴えた月光を表すために用紙はアストロブライト レモンで、月だけ白押さえをかけないデータとしました。これ、別案として結び紐と背景色をぬいてアストロブライト ピンクを使う案もあったのですが、ピンクだとめくったときに表2.3がくどいかなという理由でやめています。イエローでも目が痛いので、どっちもどっちで変わりないのですが……
(で、表紙に合わせて、本文カラーもピンク*ミントの組み合わせへ。ミントではなくもっと青みのあるソーダという色でもいいかとは思ったのですが、ソーダを使った本文一色刷はすでにある(短歌集)という個人的な理由で、ミント。この色も、琅玕と言われる最上級の翡翠の色には近いし、春らしい萌え色になるかなというのもあります。)
三方印刷
初めて作った分厚い本、前のSS集(228p)も三方印刷をして好評だったので、今回もせっかく分厚いのだし(200p)と思い、三方印刷をつけました。
これは表紙が上下方向のグラデーションになっているので、色を合わせてグラデーションにして、目次の背景テクスチャにした文様(牡丹・ザクロ・蝙蝠・胡蝶)を使い、天(上辺)だけに満月の延長をぼかしで入れています。できあがりイメージ図が以下。

疑似小口染め
疑似小口染めは、左右ページで色の違う構成にしてみました。傾けたときに楽しいかなと思って……内側だけ白抜き花柄でふちは裁ち切れなしになるはずのデータです。
疑似小口染めは三方印刷の白へ影響するはずなので、うまくすれば傾けたら模様に色が付く、というふうにできないかなと思っての実験の面もあります。イメージは以下。なるかなぁ……?

目次
せっかくの二色印刷なので、背景もテクスチャ二色にしたろーと思って、こんなふうにしました。ちょっとやりすぎたかも。これは途中経過の画像なので少し薄いけど、本データはここから背景をもう少し濃いめにしました。

作中では幼少期の主人公が王宮の中を探検するかわいい物語……になっているはずなので、王宮らしい豪華絢爛な雰囲気が出せていたらいいなぁと思います。
データチェック
うまくいってくれますように……!!!と思いながらこの記事を書いていましたが、途中で、(今まさに!)メールが来て、データチェック完了との事で、印刷に入ることになりました。
あああああ ドキドキする。本当にうまくいってくれますように。
できあがりは10月末日、早くできてくれたらうれしいなぁ。
11月初週のwebイベント(ジャンルオールキャラ)で頒布の予定でいます。
今月もよく頑張りました。うさぎはえらいこ やったー