はじめに
過去ゴースト&レディを9回見た訳ですが、キャストさんの偏りがすごいので文章量の厚みの差がどうしても出てしまうことをお許しください。
【参考:ペアの回数】
萩原さん×谷原さん 1回
萩原さん×真瀬さん 2回
金本さん×真瀬さん 4回
金本さん×谷原さん 2回
この記事を読んで「へぇ、五郎八さんはゴースト&レディを見てこう感じたのね。面白いわ…」くらいに思ってくだされば幸いです。
各グレイ フローの所感
萩原さんグレイ
・ジャックとしての歳+グレイとして生きてきた年数=グレイの年齢という感じのまぁ大人の色気と余裕たっぷりなグレイ
・過去のことは蓋をして忘れようとしているが、ジョン・ホールの「ドブネズミ」発言でハッと思い出してしまう。
・「裏切りの人生」が故に「他人に期待しない」、「何事も諦めている」
・手先を動かして演技されてるイメージ。
・フローの事は1歩引いて優しく見守る。
・ジャックだった頃:お酒が強く、ジンの飲み比べもわざと負けてる。シャーロットのオタクなんだけれど、彼女に好かれるために紳士的に振舞ってる。(と私は思っている)
金本さんグレイ
・ジャックとして亡くなった頃から時が止まってしまったような少年ぽさの残るグレイ
・過去のことは辛くて忘れたくても忘れられない。それ故にジョン・ホールに「ドブネズミ」と言われた時、目の色変えて睨みつける。
・少々荒っぽく、すぐ剣を抜く。決闘を自ら申し込んだ時は剣にキスをする。
・「表情」で演技をされているイメージ、相手の行動を細かく見て表情を変えていらっしゃるなと感じる。
・フローと共にある感じ、端々で「あぁ、フローが好きなんだな」というのが伝わってくる。
・ジャックだった頃:ジンの飲み比べは本気で挑んで負けている。お酒の力を借りてシャーロットに積極的にアピールする。待つことが苦手。(と私は思っている。)
谷原さんフロー
・妹感たっぷりで可愛らしいイメージ。
・何事に対しても冷静なんだけれど、静かに心の炎を燃やして仕事と向き合っている。
・(「俺は違う」音源からのイメージ)ゴーストという存在に興味津々。読み聞かせの続きが気になる子供のようで可愛い。
・エイミーの事を「信頼する仕事仲間」と思っている。だからかエイミーとアレックスが去ってしまう時が結構堪えている様に感じた。
・要所要所で「絶望しそう…」な箇所があるけれど踏ん張ってなかなか絶望しないフロー
真瀬さんフロー
・お姉さんがいるけれど長女感のあるしっかり者のイメージ
・辛くても患者さん、同僚に心配かけまいと気丈に振る舞って仕事をする。
・(「俺は違う」音源からのイメージ)ゴーストの事は少し怖いけど生態について理解しようとしている。
・エイミーのことを「可愛い年下の妹」と思っている。エイミーとアレックスが去る時もエイミーの幸せを嬉しそうに祝福するも少し寂しそうな表情をしている。
・なかなか絶望する気配がないからこそ、絶望した時の落差が大きそうなフロー
各ペア所感
・萩原さんグレイ×谷原さんフロー
【大人のゴーストと少女のラブロマンス】
なんだろ…見た時ものすごく「少女漫画みたいだ!」と思ったペア。大人な萩原さんのグレイに心を寄せる谷原さんフロー。グレイも一生懸命頑張るフローに段々と心を開いていく。
このペアで1番印象に残ったシーンは最後のキスシーン。やっと思いが通じ合うも別れなければならない…萩原さんグレイの「離れたくない」という悲しそうな顔に心を打たれました…
・金本さんグレイ×真瀬さんフロー
【ゴーストと人間、最強バディ】
このペアは「少年漫画のバトルもの」という印象で、個人的に「不思議な絆」という言葉がしっくりくるんですよね…
自分の道を突き進むフローに立ちはだかる敵と戦う騎士グレイ。そしてお互いに成長していく。
ラストシーン「別れるのが悲しい」と言うよりも「お互いの気持ちが伝わってよかったね」と思えるペアだと思っています。
・萩原さんグレイ×真瀬さんフロー
【優しいお兄さんと少女】
このペアを見て初めての感想が出たんです。
今まで大人だと思っていた、萩原さんと真瀬さん…2人がかけ合わさると萩原さんグレイは段々と若返るというか、ジャックに戻っていくんです!
真瀬さんも大人なフローのイメージでしたがグレイに弱い所を見せる時に少女のようになるのがおもしろいなぁと。
フローが泣いてしまった時は優しくあやしてくれるグレイが心地よいと感じるペアでした。
・金本さんグレイ×谷原さんフロー
【甘酸っぱい、青春ラブストーリー】
他のペアには歳の差があると思っていましたが、こちらのペアは少しグレイが幼いけれどさほど歳が変わらない気がします。
フローの知らないところでフローのことをとっても心配している優しい金本さんグレイが甘酸っぱい…
キスシーンの後谷原さんの目線に合わせるように見つめる金本さんグレイがとっても印象的なペアでした。
ダブルキャストって面白い
私は「ゴースト&レディ」を観劇して、ダブルキャストの醍醐味を知りました。
四季にハマる前に見てきた舞台は「主役がシングルキャスト」が主でした。その役者さんが演じたキャラクターが全てであり、観客がそれを汲み取る訳です。
ダブルキャストはその名の通り2人が1つの役を演じることになりますが、役者さんによって役のイメージの受け取り方が異なるので同じキャラクターでも別の面が見えてくるのです。
様々な面からキャラクターを見て、自分の中で「グレイってこういう性格なんだ」「フローって今こういう事を考えてるのかな」と考え、頭の中でキャラクターの人格を構成していくのがこんなにも楽しいんだ!と感じました。
ミュージカルナンバーがすごい
「ゴースト&レディ」は楽曲のメロディーが至る所に散りばめられていて、「どうしてこのメロディーが流れるのか」を考えるのも楽しみの1つだと思っています。
例えば「裏切りの人生」
シャーロットと出会った時の「華やかな〜」という所のメロディー。その前にグレイが「剣は不思議と手に馴染んだ」というセリフを言う時にも同じメロディーが流れます。
これは私の考察ですが「ジャックが何かに好意を持った時」に流れてるんじゃないかなという…剣は決闘士にとっての命、シャーロットは初めて愛した人ですもんね。
このように「この曲のメロディーがここでも使われている!」というのがいくつもあり、そこでまた考察が深まり「また観たい!」と思わせるのでは無いのかなと感じています。
フローとグレイはあの後出会えるのか
以前友達と「ゴースト&レディ」を見に行って「会える」「会えない」の考察が変わった記事を公開しました。(※お時間ある方はぜひ読んでみてくださいね🙇🏻♀️)
フローは「いつまでも待っている。」と会えることを信じている、グレイは「二度と会えないとしても」と会える可能性は持っているという解釈ではありますが、その後4回観劇した私の感想は「フローとグレイはあの後は会えない」のではないかということです。
ですがここで1度「奇跡の夜に」の歌詞を思い出して欲しいのです。
グレイは「舞台が自分を慰めてくれる」と言っているのです。最初は「舞台が好きなゴーストを慰めるのは舞台だけ」という意味と捉えていましたが「舞台=ゴースト&レディという作品」の事なのではないかと。
となると「ゴースト&レディ」を上演している間はグレイはフロー(と過ごした日々)と出会えるのという意味なのではと思いました。
私が述べた考察通りであるならば、私は何度でも「ゴースト&レディ」に足を運び、グレイとフローの出会いに立ち会いたいです。(変な事言っている気がします。でもこの思い伝わって欲しい…)
「ゴースト&レディ」は悲劇か喜劇か
Twitterでどなたかが「ゴースト&レディ」は喜劇か悲劇かという問いを投げていました。
1幕の序盤でグレイも「悲劇か喜劇か」と言ってますね。
自分なりに考えたんですが、「悲劇でもあり、喜劇でもある」というのが私の意見です。とってもずるい回答なのは承知ですが😂ちょっと意見を聞いて欲しいのです……
私はグレイのセリフで「新作の初日だ」から「我が処女作、ゴースト&レディ これにて終演」までは「劇中劇」だと捉えており、そこは悲劇だと思うのです。人間であるフローとゴーストであるグレイは一緒に天国へは行けませんでしたから。
しかし舞台の電気が爆音とともに消えた所からカーテンコールまでを観て考えたら話が変わってくると思っています。
というのもグレイは天国に旅立つフローへ「やり残したことがある」「それが出来たらお前に見せたい」と伝えフローを送り出します。
グレイは処女作「ゴースト&レディ」を上演し「フロー、見てるか」と問いかけた後に劇場を去り、舞台からフローが出てきます。
フローが舞台から出てくる演出をする事によってフローはこの「ゴースト&レディ」を一緒に見ていたことの比喩なのではないかなと思いました。グレイが劇場を去るだけの演出でも収まりは良かったと思います。
「やり遂げたい事がある」として「ゴースト&レディ」を上演し、やりきったと言わんばかりの笑顔で劇場を去るグレイ。グレイは気付かなかったとしてもどこからか「ゴースト&レディ」を見守っていたフロー。グレイがやりたかった事が叶っている以上これは「喜劇」なんじゃないかなというのが私の所感です。
最後に
ここまで拙い文章をお読みいただきありがとうございます。「思ったことを文章にする」のが得意ではないので、感じていることの半分も伝わってないと思っています…🥹
それでもこの文章を読んだ方が少しでも共感してくださる部分があればと思っています。
最後になりますが「ゴースト&レディ」を上演に携わった方々に限りなき感謝を。
五郎八
