尊重されたい

いろいろあって連絡を断った相手に貸したままだった漫画が返ってきた。返ってこないだろうと思っていたので諦めて完全版を買ったところだったけれどそれはまあいい。

問題は添えられていた手紙のほうで、「そちら(私)の心労を考慮して連絡を控えていた、今後も連絡はしないので安心してほしい」と綴られていた。あーあ。

これは私からコンタクトを取らない限りこのまま萎びていく関係だ。

上の記事にこう書いたとおりだった。私を思いやるおりこうな言葉でくるんでありながら、これは実質、この関係を諦める、再構築のためのコストを割かない、という絶縁状だ。向こうにとって私は頑張ってなんとかもう一度話をしたい、あるいは誤解を解きたい、あるいはぶん殴ってやりたい相手ではなかったのだろう。私も私となんらかの関係を積極的に続けようとしない人間に話しかけるゆとりはないから、本当にもはやこれまでだ。おしまい。

ほかにも優しげな言葉が添えられていたけれど、どれも私のほしいものではなかった。最後まで本心――ここで言うそれは誰の心にもある弱く醜悪な部分――を直接見せてはくれなかったなと思う。

下手くそなりに、臆病なりに、相手のことをちゃんと見て付き合ってきたという自負はある。だからはっきり言われなくたって「だってあなたもこういうところが悪かったじゃん」「なのに自分が許されることはない(のがつらい)」と思っていることくらいはわかる。私に悪いところがひとつもないとも、絶対に許さないとも言っちゃいないけど、でもたぶんそう思っているからああいう文面になっているんだろう。私はこのように本人が読もうと思えば読める場所でのみ言及することにしたので非公開のエリアで書きつけていることは今はないけれど、陰で何か言われているんじゃないかと危惧してもいるかもしれない。

年始に立てた目標について考える。「尊重されようとする」というのは、今の私にはずいぶん難しかったかもしれない。けれど尊重されようとしないことには尊重されないのも確かで、この件だって私が「自分は尊重されるべき人間である」という意志を持っていたらもう少しマシな着地をしたはずなのだ。同じ過ちを繰り返さないためにも私はこの目標に挑み続ける必要がある。

でもつらいなあ。気後れするし、しんどいし、逃げたいな……

@kamiokafu
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