https://store.steampowered.com/app/813230/ANIMAL_WELL/
ANIMAL WELLの第二エンディングに到達して実績もコンプしたので改めて感想を言語化しておく。
(※謎解きの楽しみを削ぐネタバレはなるべく避けてあります)
結論
ANIMAL WELLは幾つものレイヤーで構成されている。どのレイヤーで切り取っても傑作なのでオススメ。
サクッと楽しみたいなら第一レイヤーで切り上げるのが良い。パズル重視メトロイドヴァニアとして存分に楽しめて、一日で気持ち良く終われる
じっくり楽しみたいなら第二レイヤーで切り上げるのが良い。隅から隅まで探索と謎解きが楽しめて、何日も考え込むことができる
第三レイヤーからは単独で挑むゲームではないので、詰まったら適宜ガイドを見る方が健全(Steam Communityに最初から最後まで良くまとまったガイドがある)
第一レイヤー
初日に6時間くらい掛けてエンディングに到達した段階で十分楽しいゲームで満足できた。
テンポを削ぐ無駄な戦闘が一切無く、謎解きと探索にひたすら没頭できて、「ここは周囲と比較して微妙に違うから何かありそう」「実はこれをああいう形で応用すればスキップできるのでは」と言った閃きにちゃんと応えてくれる。この手のゲームで何が楽しいか分かっている作りの数々。
ここまでで満足してプレイを止めても全然良い。
第二レイヤー
収集要素のEggが全部で64個あるのだけど、これのコンプがなかなかに大変。ちょっとやそっとではなかなか見つけられないし、Eggの入った宝箱は見えているのに取り方が全然分からないパターンもかなり多い。
それもそのはずで、普通にゲームをクリアした時点で持っている装備は7種類。Eggコンプに必要な装備は……何と12種。つまり更なる謎を解いて追加の装備を得ないことには話が始まらない。
12 - 7 = 5種の装備のうち3つを手に入れるには対応するMedalが必要。Medalの入手難易度は概ね S medal < E medal < K medal になっていて、得られる装備は単独だと「ちょっと探索が楽になる」程度でしかない。
が、どの装備もこれまで探索していたマップの見方を変える要素が仕込まれている。これに気付くと、今まで背景に溶け込んでいて全く存在に気付いていなかったものが突然重要な意味を持ち始めてくる。特にE medalで得られる装備は明らかに世界の見方が変わってしまい、このゲームには何段階にも渡って丁寧に謎が仕込まれていた事を如実に実感できて感動した。
Eggは8/16/32/64個集めると何かしらのアイテムが手に入る。64個コンプして貰えるアイテムを利用すれば第二のエンディングに到達できる。一体何が起きるかは君の目で確かめてくれ!
第三レイヤー
察しが良ければ第一レイヤーの最中で、そうでなくとも第二レイヤーに取り組んでいれば稀にウサギを見つけることがある。どのウサギも巧妙に隠されており、ちょっとやそっとでは見つからないようになっているし、ヒント無しに自力で見つけるのはまず不可能な代物まである。
このゲームは道中に賑やかし役の動物がちょいちょい配置されている。近付くと逃げていくリスや、ひたすら鳴いて威嚇してくるカラス等。ウサギも触れると何処かに消えていくので、初見だとその手の賑やかし役の一つに過ぎないように思える。
が、ウサギの様子をじっくり観察していると妙な特徴がある事に気付く。つまり、ウサギは更なる上位レイヤーの謎を解く為のヒントであり、その謎に挑む為にはウサギを全て見つけ出さないといけない!
一匹ウサギを見つけるのですらEggを見つけるより遥かに難しいというのに、それを全て見つけないと挑めない謎とは一体……? しかもこの調子ならもう2〜3レイヤーくらい上層があってもおかしくないのでは? 第二レイヤーまでで十二分に作り込まれていることは実感しているのに、何処まで謎を仕込んでいると言うんだ……?!
自分はここでプレイを止めることにした。第二レイヤーの過程でウサギを4匹は見つけて、更に3匹は居場所の見込みを立てることはできたものの、その中の1匹が分量的に自力で解決するには幾ら時間があっても足りないと分かった為。
まとめ
ANIMAL WELLはパズル重視メトロイドヴァニアの皮を被ったFEZだった。FEZと比較して操作性は良いし、あらゆる点において気持ち良く遊べるよう細かく作り込まれている。現時点で自分の中の今年のベストゲームはANIMAL WELLで決定。