今週読んだもの・見たもの・聞いたものからおもしろかったコンテンツをめも兼ねて紹介。(今週がどんどん遅くなっている...)結構インプットしたな。美術はちゃんと長文でインスタかブログに公開したいのでコメント短めに。
1. Invader Exposition
最高だった。パリに来てストリートアートを大好きにさせてくれたきっかけの人。インベーダーはアートにおけるイノベーターだと思っている。今回このExpoに参加することでその思いを確信した。私が理想とする「アートで心が豊かにする社会をつくる」を具現化した存在だなと。語りたいことがたくさんあるので、詳細はちゃんと長文に書く。
2. Musée des Art Decoratives - Permanent Collection
装飾美術館の常設展。以前感度の高いスタートアップ経営者の友人に良かったと薦められ気になっていたが、特に足運ぶ理由もなくスルーしてしまっていたのが悔やまれる。それほど良かった。中世〜現代に至るまでの装飾品の数々が一堂にみれて、歴史に裏打ちされた職人技術や、貴族を中心とした人々の生活の嗜みを感じ取れる。ヨーロッパからブランド品が生まれる理由もわかるほど美の境地。デザインに疎い私ですらこんなに楽しめるのだから、デザインやものづくりしている人は最高に興奮するだろうな。パリに来た人におすすめする美術館リストに追加。
美しいお皿や食器類、部屋の装飾など美しいものはたくさんあったけど、中でもいちばん印象に残ったのはナポレオンの王座とルネサンスをモチーフにした金の壺。200年前くらいか。当時のデザイナーさん・職人さんの技術とこれを作り上げた執念に感動する。
3. F1 Drive to Survive
毎年楽しみにしているDrive to Survive、ついにSeason6。この番組のおかげでF1が大好きになって、いまでは毎試合サマリーを確認してPodcastを聴くライトオタク。現時点ではep.9まで見て最終話を残すのみ。相変わらず引き込まれるストーリー。
特に印象に残ったエピソードは、Williams vs HAASのチーム対決。Williamsのヘッド・Jamesのオタクでデータ重視で若手を抜擢するスタイルと、HAASのヘッド・Guntherの感情的に身を任せ経験を重視するスタイルのコントラストの見せ方が面白かった。この番組を見ていると、いかにF1はチームスポーツであり、政治力や資金力、組織力がものをいうかがすごくわかる。きっとF1だけでなく、あらゆるスポーツや仕事に共通するからこそみんな共感して見れるんじゃないかな。
制作プロデューサーによると、作成の時点では決まったストーリーラインはなくて、映像にとらえたものと実際の試合からストーリーを作り込んでいく。なので編集が鍵で、編集素材は最終的に番組になる約20〜30倍あるとのこと。また全10チーム・全試合をフルカバーするのはリソース的に難しいので、レースやチームに目星をつけてリソース配分に濃淡をつけているとのこと。
不思議なのは、F1の試合をリアルタイムでフルで見ててもあまり面白味はない(経験済み)のに、ストーリーを通じて見ると俄然面白くなること。それほどストーリーテリングの力は強烈に人を惹きつける力があることの表れだと思うので、今後もこの力は磨いていきたいところ。
4. Arte Documentary Psyco - "Les Trouble de l'attachement" "Savoir Dire Non"
フランス・ドイツ共同のテレビ局Arteの番組は質が高いので大好き。今回見たのは心理に焦点を当てた"Psycho"シリーズの動画で、愛着障害についてと断れない人たちについてのドキュメンタリーを2つ見た。
物語はいずれも4人のさまざまな背景を持つ人たちのインタビューと専門家のコメントを通して進んでいく。どこかで出会えるようなごく普通の人たち。愛着障害も、断れない人たちも、(特に後者は)"病気"として扱われるわけではないが、精神科や心療科のお世話になってる人も多いという。
2つのビデオに共通した学びが、子供時代にどういう環境で育ったか、親とどういう関係を育んできたか、が大人になっても人間関係の築き方や自身の性格・態度に影響すること。もちろんストーリーとして見せるために関係性を強調している部分もあると思うけど。具体的には離婚や親から受けた虐待、親から抑圧的に育てられたこと、などよくある例なのだけれど、人間一人ひとりの心に刺さった傷は深い。ある人は恋人と長続きせずに一定期間経ったらすぐに去ってしまう、ある人は友人の悩みや苦しみを聞くのに時間とエネルギーを割きすぎてしまう、ある人は自分にも他人に厳しく求めすぎてしまい燃え尽き症候群になってしまう、など。
希望を持てるのは、当事者たちが「みずからの癖や傾向を把握し、このサイクルを断ち切れると信じて行動している」こと。親から授かったものはいくつになっても付きまとうけど、それでもより良い人間になるために周りのサポートを受けながらできることはある。子どもを育てる身としても、子どもへの向き合い方を振り返ることができ、学びの多い動画だった。
5. Musée des Art Decoratives - Iris Van Herpen
前述の装飾美術館での企画展。常設展がお目当てだったのであまり期待していなかったし、パリコレ期間中だから人も多くて見にくかったんだけど、想像以上に良かった。
「ファッションがアート?」と穿った見方でいた自分の視点を見事に覆してくれる展示だった。イリスさんのつくるドレスはどれも芸術。しかもただ装飾的に美しい芸術ではなく、自然や科学にインスピレーションを受けて技術も駆使してつくっていることに感銘を受けた。彼女が現世の人で、オランダ出身の84年生まれであることにも驚く。そしてこんなドレス着こなせる人いるのか?と思うくらい尖ったスタイルが多いのだけれど、ハリウッド女優や歌手・モデルは着こなせちゃうんだよな...人が実際に着ている写真を見るのとマネキンで服だけを見るのでは感じ方も違ったな。
展示形式は以前三菱第一美術館で見た「イブサンローラン展」を思い出す。ドレスを際立たせるためにも暗い黒の空間で、ドレスの下に鏡を置いてディテールが見れるようにする構成。この展示ももうちょっとリサーチして、長文で語りたい。
6. Leemujin Service ep01. w/ G(I)-DLE Minnie
歌うま歌手イ・ムジンさんがゲストを招いて一緒にセッションするYouTube番組「イムジンサービス」。この番組はアイドルの歌唱・声質に着目できて新たな発見がある。過去にいくつか好きなアイドルの動画を見ていた(聞いていた、のほうが正確)が、最近ハマってる(G)I-DLEが出ていることで最初のエピソードを見た。
(G)I-DLEのミンニさんは声質が独特で曲の中で幻想的な雰囲気を醸し出す。(G)I-DLEの曲の中でもウギさんと共にアクセントになる声で癖になるのだけど、喋ってる時の声や仕草はとにかく可愛い。歌に入るとスイッチが入り急に大人になるのも印象的だった。彼女は曲も作れる人なので、歌い手としてだけでなくつくり手としての感性も発揮されていた。アイドルよりも歌手。
7. 千野栄一 "外国語上達法"
エッセイ:語学は筋トレに書いたので詳細は割愛。語学学習という普遍的なテーマのエッセイとしても面白かった。いいものはいつ読んでも色褪せない。
おまけ:SEVENTEEN "Super / MusicBank"
MVも含めて何十回見たことか。この神曲でSEVENTEENに興味を持ち始めた人は多いはず。どのカムバック映像も見たが、Music Bankは衣装もかっこよく、何よりみんなのエネルギーと生歌を感じられて最高。Superがリリースされてもうすぐ1年だけど、色褪せずに何度見ても驚きと感動がある。久々に見てやっぱりいいなと思った。
こう並べてみると、美術〜F1〜心理〜K-POPと幅広いな。。どれも全部好きなんだよな。。専門家を目指すには好きなジャンルは絞った方がいいのかな?とか頭で考えちゃってたけど、もう思い切って吹っ切っている。じぶんの興味関心に沿ってこれからもいいものを摂取していきたい。