大晦日なので1年の振り返りをまとめます。
CTOの振り返り
まずCTOとしてコミットしているマナリンクで学んだ技術的な要素をまとめたのが以下の画像。
今年はCTO業も4年目?5年目?になったし、開発メンバーもBizのメンバーも増えてきたので、採用とかPM系とかUIデザインとか1on1とか技術以外にやることもたくさん生えてきたけど、なんだかんだこうやって振り返るとフロントエンドからインフラまで色々できたかなーという感じ。トータルで見ると、バックエンド開発で実力が伸びてきたメンバーが居るということもあって、僕自身がバックエンドの開発をする機会は減ったかなと思う。
課題としては新規の技術力というよりは、これまで自分が知ったり考えたり経験してきたことを言語化してメンバーに伝えるといったところが課題になってきたかなと思う。わかりやすいところでいうと技術的負債に関する踏み込み方とビビリ方のバランスとか、要はケースバイケースでたくさん積むことで見えてくるところではあるけど、そういった抽象化的な知見を自分で抱え込んでいると権限委譲が全然できない、とはいえ自分と同じ失敗をメンバーがしていくと組織的な旨味がないというところで、どうやって抽象化的なノウハウを言語化して伝えていくのかというのは引き続き探求しないといけないと思っている。
エンジニア採用に関しては、年の初めに人事の方が入社してくれたこともあって、媒体の利用とかカジュアル面談のハンドリングをある程度まるっとお任せしてみたんだけど、結果としてはあまりうまく行かなかったかなと思っていて、実績としても今年1年で1人もエンジニアが採用できなかった。これの詳細を書くと内部事情が絡むのであまり書けないが、ふんわりしたことを言うと、採用ってそもそもめちゃめちゃ難しい活動だと思っていて、業界的な課題も多いし、そこに加えてエンジニアの採用となると、なんとなくエンジニア採用するにあたって隠れた常識というか価値観になっているところを知っていないと厳しいみたいな側面もあって、そこの掛け合わせなので一筋縄ではいかないなぁと思った。
結婚した
プライベートで一番大ニュースなのは9月に入籍したこと。スタートアップCTOを始める前後くらいからの付き合いなので、今も含めてハードな時から一緒にいるということと、相手についてあまり言うとあれだけど妻も結構ぶっ飛んだキャリアを歩んでいるタイプなので、そこに対しての温度感とかが合う。会話のテンポ感が合うので、いつだったか鎌倉旅行したときに人力車に乗りながら一生喋っていたら車夫の方にずっと聞いてられますねみたいなことを言われたのが地味に嬉しかった。その他惚気話を聴きたい方がいたら連絡ください(?)
ちなみに名字は僕が変えたので、各種手続きが本当に面倒で、なんなら3ヶ月たった今でも面倒くさくて手続きしていないものも多々ある。公的なものはすぐにやったけどそれ以外の普通のWebサービスとかの名前をわざわざ変えるのも面倒なので。とはいえそれはそれで旧姓だったり今の姓だったりでバラバラになって脳が混乱している。そのうえ僕の場合ハンドルネームもあるので名前が3つあるみたいになっていてややこしい。とりあえず名字を変えるのがだるすぎる世の中なので夫婦別姓は本当に進めるのが良いと思います。僕はもう手遅れだけど。
個人開発
個人開発は相変わらずテストメーカーの開発をほそぼそと続けている。
リリース初年度だった昨年と比べたら相当メンテ回数は減ったけど、普通に放っておいてもユーザー数が増えていくしあまり困らなくなった。シンプルにツール系のサービスかつ機能数がそこそこ多くなってきたことで、まあまあな頻度でバグらせているので、今後開発を気楽に続けていく上でE2Eとか整えたほうがいいんだろうなーと思っているところ。
いっとき何を作っていいかわからなくなってきていたんだけど、最近はやっぱりこのツールは僕が作ってみたいものを作ってみたものなので、めちゃめちゃアンチパターンであるユーザーの声とか課題を一切考えずに面白そうな機能やUIを作り込んでいくのが良いかなと開き直ってきた。個人開発は使われるかなーとかスベるかなとか気にしなくてもいいのがメリットなので、そこに全張りするほうがユニークなプロダクトになるんじゃないかなと。
カメラ沼に片足を突っ込んだ
2022年の5月頃にOLYMPUSのミラーレス一眼を買ったのだが、正直初年度は写真はたくさん撮ったけどいまいちハマりきれていなかったと思う。今年はgoopassというレンタルサービスを見つけて機材を借りまくることで、軽く沼にハマっている。
具体的にいうと、カメラってレンズで相当撮影体験が変わるので、いいカメラを買うよりいいレンズに投資するほうがまずROIが合う傾向にあるという特徴がある。goopassは月額レンタル料金が売値の10分の1あたりが相場になっており、たとえばM.ZUIKO 25mm F1.2 PROという神レンズが売値15万円に対して、レンタル料が月額12,000円で提供されている。
OLYMPUSのレンズでトップクラスの神レンズと言われている25mm F1.2が気になったので試しに借りてみたのだが、実際神だった。明らかに撮れる写真の幅が広がったので感動してしまった。
ということでそれ以来色々なレンズについて調べては、月額12,000円前後で借りて使ってみるを繰り返している。これまで僕の趣味は将棋とプログラミングがメインでとにかくお金が掛からないことが主張点だったのだが、ここに来て固定費毎月12,000円かかる趣味が追加された。
たとえば星空撮影に向いた広角単焦点レンズなんて、僕の普段の被写体にはほとんど使わないので旅行に行くときだけ借りたら十分である。そういった用途にも向いている。
ちなみに、6月頃にアキバのヨドバシに立ち寄ったら、展示品特価で25mm F1.2レンズが80,000円で売られているのを運悪く見つけてしまい、1週間悩んだ結果買ってしまった。今となっては25mm F1.2は欠かせない相棒になっている。おそろしや。
要は沼ってカタログスペックに現れないところに気がついたときが沼なんだなと実感した。レンズのカタログスペックって焦点距離とかF値なんだけど、実際はレンズによってボケ感、人肌の描写、逆光などでの光の取り扱い、コントラストなど割とわかりやすく差が出る定性的なポイントがある。これを知ってしまったら沼です。
割と発信した
突然技術の話に戻るが、2023年は月に1本は記事を書くぞと決めて、それを達成できた。
我ながらこれは本当に偉いと思った。月に1本なんて普通に書けるだろと思う人もいるかもしれないけど、実際僕にとっては結構たいへんで、途中切れかけたときもあったんだけど耐えられた。
あと技術イベントも5回くらい登壇した。
2024年についてだが、イベントへの登壇は増やしていこうと思うが、記事の頻度をどうするかはちょっと一考の余地がある。1記事あたりの重さを下げて、読書などインプットにより比重を置きたい気持ちがある。
読書があまりできなかった
前節の通り発信は多くできたが、CTO業と個人開発もあったので、正直いうと本は全然読めなかった。
読破したのは
言語の本質
エンジニアリング組織論への招待
私たちはどう学んでいるのか
くらいで、あとは
単体テストの考え方、解像度を上げる、ソフトウェアアーキテクチャの基礎
などなんとなく目次から必要そうなところをつまみ食いした書籍が何冊かある程度。そろそろインプット増やさないと掠れてきそうなので来年は増やしたい。
麻雀を知った
カメラ沼にハマったという話をしたあとにこれを書くといよいよ破滅に向かっている人みたいになるのだが、麻雀を教わってしまった。どうせハマるので自分から調べないようにしていたのだが教えてくれる人が現れたので仕方ない。めちゃめちゃ丁寧に教えてもらったので無事に面白さを理解してしまった。
どれだけ深刻な事態になっているかは上記の記事を御覧ください。
多分もともと脳を絶えず動かさないと気がすまないという悪いクセがあって、なので将棋しかりプログラミングしかり、考えるためのネタを脳内に置いておかないと無意識の内に悪い方向に思考が進んで勝手にテンションが下がったりするような性質があり、こういうゲームにハマりやすいんだと思う。脳が多動症という感じだと思う。
バーにたくさん人と行った
去年から増えた趣味の1つであるバーだけど、もともと1人でバーにいくタチではないので、今年は多分10回くらい人を誘ってバーに行っている。前職の同期とか、弊社のエンジニアとか、CTO仲間とか、高専時代の同級生とか。
常連になっている近所のバーには特に7回くらいは連れて行っているので、なんならキックバックが欲しい。
Obsidianを始めた
Obsidianというmarkdownベースのノートアプリがある。
特徴としては
ノート同士をWikipediaのように内部リンクで簡単につなぐことができ、階層構造や関係性を持った情報を直感的に表現できる
Obsidian自体はデータを持たず、MacとiOSでP2Pでノートデータのやり取りができる
ExtensionsがOSSで大量にリリースされており、ToDoリストなどただのMarkdownノートを超えた機能提供もされている
といった感じで、使い始めて1ヶ月位だけど結構ハマっている。もともと空き時間さえあれば脳が勝手に動いてしまうので、それをサクッとメモできる軽量なエディアとして重宝している。一旦メモしたあとに内部リンクで複数のノートに展開したり既存のノートから参照を貼ったりして、脳内構造っぽいデータの管理ができる。
思考整理のための環境に投資して、脳の効率を上げていきたい。
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まとめ
来年の抱負みたいなことはまだしっかり考えていない(し、考えることもあまりしない)のだが、アウトプットは多分放っておいても増えるようになってきた(記事を期待してくれる方も増えたし、イベントに呼んでいただくことも増えたので)ので、インプットを意識的に増やそうかなと思っている。経験ではなくインプットに基づいて意見が言えるような分野を増やしていきたい。