→2日目

奈良3日目。最終日
残るは薬師寺と唐招提寺がメインだけどそれらはホテルのチェックアウト後に行くことにして、チェックアウト前には奈良公園まわりの1日目に行きそびれたところを巡ることにした
氷室神社

まずは東大寺近くの氷室神社

その名の通りかつては貴重だった氷を祀っているらしく、氷みくじというギミックも配置されていた
東大寺 南大門

東大寺の仁王像を見るのを忘れてたので再び南大門に行く


口が開いてるのが阿行で、閉じてるほうが吽形
通常は右に阿行、左に吽形が配置されるらしいけどここは逆。そういえば法華堂も逆だった

清掃員の人が鹿のフンを掃除してるのかなと思ったけど、後で調べたらフンの清掃はしてなくて虫が分解してくれるらしい
吉城園

その後西側にある吉城園という庭園に行く
隣接している依水園は有料だけどこちらは無料で入れる


起伏に富んでいてちょっとした公園くらいの広さがある
志賀直哉旧居

春日大社の境内を通り、南側にある志賀直哉旧居へ



およそ100年前、1929年に建てられ志賀直哉が10年ほど暮らしていた家
現在は奈良学園の所有するセミナーハウスとなっていて、それが一般公開されているそうだ

受付を通りまずは2階へ
襖の高さが170cmくらいしかなく、だいぶこじんまりとした作り

客間と書斎。いい感じに日が入り込む

客間の窓からは春日山。眼下には表庭の池が見える

一階に降りて、北側の表庭に面した書斎
若い頃は北向きの部屋のほうが集中できて好きだったが、年を取ると寒々した部屋は嫌になり夏以外は2階の南向きの書斎を使っていたという

南側の中庭に面した茶室

中庭沿いの廊下をぐるっと回る

洗面所

台所

食堂
でっかいテーブルに椅子が12脚あり、奥にはソファーがある

食堂から中庭

食堂の向こうにはサンルーム

ここは多くの来客を招き入れるサロンとして使われていたらしい

このへん畳敷きの日本家屋から洋風な空間へとリニアに接続され、同時に開放的な外界とも繋がってくる
最初はこじんまりとした家屋だなという印象だったので、さまざまな部屋がつぎはぎのように構成されて現れるのが意外性あって面白かった

居間・寝室

裏庭

中庭

表庭

だいぶ面白かった
志賀直哉作品もろくに読んでないけど、春日大社の隣でこんな生活が営まれていたんだなあとちょっと穴場的なスポットだった
元興寺
チェックアウトの時間が近づいたのでいったんホテルに戻り、荷物を持って再び出る

元興寺へ

本堂

元々は猿沢池を挟んで北の興福寺に並ぶほどの敷地だったけど、今はその一角だけ残っている状況らしい


法輪館という宝物館に収蔵されている五重小塔
5mほどの高さで要は1/10相当のミニチュアだけど、細部まで本格的に造られていて工芸品ではなく建造物として登録されている。館内2階から見下ろせるように展示されているので上部のほうとかも見やすい
西側へ
これで奈良駅東側方面は一通り見終えたので今度は西側へ
荷物を持ちながらの移動がつらいのでバスで移動する


県庁前のバス停
ぐるっとバスという周遊バスが3ルート走っていて100円とお安いのでそれに乗る
彩華ラーメン
平城宮跡で降車してランチを食べる

今日こそは奈良らしいものを食べようと彩華ラーメンへ

このへんは天理ラーメンというのが御当地ラーメンで、それを代表するのが彩華ラーメンと天理スタミナラーメンらしい
彩華ラーメンはロードサイドに出店するスタイルなので駅前にはなく、逆に天理スタミナラーメンは奈良駅前にあったけど評判があまり良くなかったのでこちらに来てみた

白菜たっぷりで見た目辛そうでそんな辛くはないラーメン
恵比寿駅に「どうとんぼり神座」があって何度か食べてるけどあれも白菜中心で好きだった。そういうのが関西っぽいスタイルなんだろうか
お腹すいてたから大盛りにしようかと思ったけど普通でも十分多いとのことなので普通にした。確かにボリュームある

ランチのセットはいくつか選べるけど天津飯にしてみた
天津飯ってご飯を卵で包んだだけって思ってあんま食べてなかったけど、なんかこれ、めっちゃ美味しかったな…
あんかけって一本調子で食べてる途中に飽きてしまいやすい感じあるけど、天津飯は中身が淡白なご飯だからこそ適度にあんの混ぜ具合を調整できて食べやすいんだなと思った
薬師寺

食べ終えて徒歩で南下してまずは薬師寺へ


薬師寺北門に到着


ぐるっと時計回りに巡っていく

トイレ
善男子・善女人。仏教だとそういう呼び方するんだ

東院堂


中門


ここは右手が阿行、左手が吽形

西塔、金堂、東塔

西塔
こちらは1981年に再建したもの。あざやか

東塔
こちらは奈良時代の創建当時のまま残る国宝
6重に見えるけど三重塔

金堂
国宝の薬師如来と日光・月光菩薩が安置されている

大講堂
弥勒三尊像や仏足石、仏足跡歌碑などが安置されている

歌碑。ぱっと見ただの石柱だけど、よく見るとうっすら石彫の文字が刻まれている
トラヤヌスの碑文みたいに古代の書体が石に刻まれて残ってるの相当貴重なんだろなと思う
高齢者の団体客がいたけど、こうした展示がけっこう暗かったり遠かったりで「よく見えないねえ」ってちょくちょく言ってたから老後になる前に来たほうがいいんだなと思った
唐招提寺
薬師寺を見終えたところで15時
唐招提寺は16時半に終わってしまうので少し足早に進む

薬師寺から唐招提寺は500m直進するだけなので近い

んなよい子 かるい家庭 もに協力

布細工の工房
用水路の上にまで商品展示してる

南大門

券売機
どこも人が券を売ってたけど、ここに来て初めて文明を見た
まあここで券買っても受付で見せる必要があるし、外国人対応を考えると結局手売りが確実という事情はある

境内案内図
薬師寺などは順路が決まっていたけど、ここは特にルートが無くしかも封鎖されてるところもあったりしてちょっと迷った

金堂
やばいメインコンテンツ

盧舎那仏坐像

千手観音菩薩立像

薬師如来立像
中を覗き込むと3~5mあるこの3体が横並びに配置され、加えて梵天・帝釈天、四天王も配され9体全てが国宝という構成。法華堂と似たような感じ
異彩を放つのが千手観音で、センターの盧舎那仏と同じく5m級の大きさでむしろ盧舎那仏よりも少しでかい
そして文字通り「千手」ある観音で、腕と腕の隙間から小さい腕がみっしりと生えている。普通は簡略化して42本らしい。現在は953本あり元々はちゃんと1000本だったそう
さらにセンターの盧舎那仏もこれまた1000体近いミニ仏像が葡萄のようにびっしりと配置された光背を背負っている
なんかこう、いい意味で怪獣大決戦映画みたいなインパクトのあるコンテンツ感。すごいもんだなーと感じて3回くらい見直した

唐招提寺は苦難の末に来日した鑑真が開いた道場
近くの人が「こういうのって後から話が盛られるから完全に失明したわけじゃないんだろね」みたいなこと言っていた


鑑真の墓所


なんかこのフカフカな苔が印象的な場所だった


新宝蔵

追加課金で見れるコンテンツ
ここは受付16時まででぎりぎり間に合った

手足が掛けちゃってるものが多いけど、フォルムが独特で優美
平城宮跡

ひと通り見終えて最後は平城宮跡へ

Peace Surf Crew。奈良のこんな盆地にサーフィンショップの需要があるものなんだろうか

バスで降りたところまで戻ってきた

広~~~い広場

遣唐使船なんかもある
けどもう17時前で施設はどこも閉館するところなので外観だけ見ていく

朱雀門

朱雀門前だけで広いと思ったけど、その奥のほうがさらに広い

間を近鉄線が通ってる

線路を渡り、第一次大極殿へ

ただただ野っ原が広がる
でもなんかそれがスケール感を味わえていい

南門に辿り着いたところでちょうど17時
目の前でゲートがガラガラと閉じられる

横に回って進む。工事しているところが少し見える
この事業っていったいどのくらいの年月でどこまで作るのか?
世界遺産として史跡を復元するのは分かるけど、これってもう新しくテーマパークを作るようなものでその境目がよく分かんないな~と思ったりした
資料館を見ればそうした疑問にも答えていたのだろうけど間に合わなかった

地元の散歩してた人たち

暗くなってきてライトアップされている大極殿

今日も3万歩超え。今日は荷物を背負ってるからしんどい

大和西大寺駅へ
駅前のモールでちょっと休憩

駅前のスタバの前に芝生ゾーンがあって、もう暗いにも関わらず高校生たちがたくさん座ってくつろいでいたのが印象的だった
渋谷では若者がたむろする空間が減ったという記事が最近話題になっていた

ストリートビューで確認するとこのゾーンは去年までは無かったようで駅前を整備して広場を作ったようだ
さらに調べてみるとここは安倍首相銃撃事件の現場だったらしく、今になって知って驚いた
事件現場は当初通り車道として整備し、周辺にも慰霊碑等は設置しない場合。事件現場横の歩道は、居心地よく歩きたくなる空間へと整備
元々駅前の整備を進めていたところに事件が起きたため慰霊碑などの設置を盛り込むか検討したけど、結局地元民の意向としてネガティブな記憶になるので特に設けないようにしたようだ
京都

電車に乗り京都へ

深夜バスまでの時間つぶし+さっぱりしたかったので駅から近い銭湯へ
ここもなんか愛想よくてよかった

さらに時間つぶしでヨドバシへ。モバイルバッテリーを眺める
今日は手持ちのモバイルバッテリーでスマホを充電してたけど1/4くらいしか回復せず、追加でコンビニの充電器もレンタルした

今のスマホ満充電には5000mAh必要らしい。自分が持ってたのは3350mAhでバッテリーの劣化もあるしもう使い物にならないんだなと認識した

10000mAhあると安心だけどスマホ以上に重くて持ち歩きたくないので、5000mAhのものを探す
Ankerのこの直挿しタイプがケーブル要らずで便利そうだったので買うことにした

23時になり帰りのバスに乗る

行きのバスが本当に辛かったので、帰りは耳栓とネックピローを用意したらだいぶ快適になった

3日目の歩数
駆け込みでいろいろ見ようとして結局一番歩数が多かった
午後からは荷物を背負いながらだったので(預ければよかった…)かなり腰が痛くなって大変だった
でもまあだいぶ満喫した。奈良に対する解像度が上がった
おまけ:だるい店名

あのパン屋

めん処 ん

串づ串(くしづくし)

がっつり亭
これはだるくない。異常なご飯の盛りっぷりが好き