6月半ばからはじめた、台湾華語の初学者向けの単語帳:約1,000語収録を、とりあえず1周することができました。
1周を終えた今は、ほんの少しの安心と、そこそこの焦りを感じています。
今感じていることを書き散らしておこうと思います。
単語帳をやった理由
単語帳に取り掛かった理由は、対面レッスンに向けて一気に語彙を増やしたかったからです。
台湾にきて2か月半ほどで、対面レッスンを受けることになりました。
台湾華語をはじめて最初の3か月は発音、年明けから3か月ほどは聞き取り、台湾にくる直前1か月くらいは日常フレーズだけをやっていました。台湾にきてから2か月くらいは学習らしい学習は何もできていなかったと思います。
そこから急に対面レッスンとなり、教科書をなぞるだけではもったいなすぎるので、少しでも会話練習ができるようにするための準備を考えました。
そこでたまたま見かけたのが、「中文会話のレッスンを有効に受けるための前提条件はHSK4級合格相当が目安」という記事です。
※HSK4級≒ TOCFL Level 2(Band A A2)
“一応会話をするためには一定レベルの語彙力や文法知識があり、通じるための発音も身につけておく必要があります。
簡単に言うと、会話をするためにはそのスターターキットが必要ということですね。
そして、そのスターターキットの目安となるのがHSKだと4級合格相当です。”
引用:「【オンライン中国語会話】の効果的な活用術・使い方」
これを見て、TOCFL A1相当のテキストが宙ぶらりんになっているレベル止まりなことに相当あせり、「とにかく!!語彙を増やさないと!!単語帳だ!!」となったという流れです。(単純)

(画像引用元:台湾の中国語検定TOCFLを受けてレベルを確認|遊学台湾 https://yuugaku-taiwan.com/tocfl/)
単語帳を1周して、とりあえず一安心
2023年の秋頃から台湾華語をはじめて、持っている学習書は、文法、日常フレーズ、そして単語帳です。
頭からおしりまでやったのは、この単語帳がはじめてです。
単語帳を進める道中、中盤には、例文がむずかしすぎる!いやだ!やめたい!となり、そしてかなり後半にさしかかってからも、アウトプット力向上になってないのでは・・・?やめたい・・・となったりもしました。常に『途中でやめるかもな…』という自分への信頼感のなさが念頭にありました。

それでもなんとか、やめてしまわなかったこと、1冊をやり切れたということにホッとしました。
単語帳の効果はじわり…
単語単体ではなく、必ず「例文」を使って、音声を聞く、音読、単語・文法調べ、など色んな方法でとにかく飽きないように進めました。
例文中にも新出単語や未習の文法が多く、1日18単語ずつくらいのペース。
単語帳の学習法としてよく勧められている、「1日に何十単語もやる、それを何周もぶん回す」みたいな方法ができていないことに焦りを覚えつつ、例文の精読のような方法で完遂しました。
単語帳を1周し終えた効果をまとめます。
:①漢字+注音符号の文章を音読することに慣れた
初めて受けた台湾華語のオンラインレッスン(2023年12月)時点では、はじめてみる教材の中文が、たった2文字の単語でも、たどたど〜しくしか読むことができませんでした。

ところが対面レッスンの初回、先生に教科書の会話文を読んでみてと言われたときに、初見の中文を、漢字を見て、注音は補助にして、つまらず音読することができ、(もちろん発音自体のゆらぎはありますが)進歩を感じることができました。

:②簡単な聞き取り・会話ができるようになっている
例文音声を聞く・音読するを、継続して一定量やった効果なのか、
いざ対面レッスンで、先生がゆっくりはっきり簡単な語句で話してくれたとき、問題なく聞き取ることができました。
単語帳を始めたばかりの頃は全然聞き取れなかった例文音声が、なぜか今では「あれ?アプリの設定0.75倍速に間違えた?」と思うくらいゆっくり聞こえるようにもなってきています。(ちなみに単語帳の1番目は「這」で例文「我要買這個。」から始まるレベルです。)


また、作文練習はほとんどやっていなかった割りには、レッスン中、ゆっくりではありますが、その場で考えて返答もできています…!!
ただやっぱり反復練習ができていなかった分、“単語の習得”には至っていないので、単語帳の単語が口からスルリとは出てくるなんてことはありません…
“限りなく簡単な単語と基礎的な文法で中文を組み立て、それを音声として発声することができる”といった感じです。(これで伝わるかな?^^;)
:③推測できる漢字が増えた
覚えた(思い出して言える)単語はまだ少ないですが、漢字を見て意味がわかる単語が増え、意味を推測できる“漢字”の量も増えたと感じています。
例えば、「實體課」〔ㄕˊㄊㄧˇㄎㄜˋ shítǐkè〕(対面授業)を新しく教えてもらったときに、単語帳でみた「其實」〔ㄑㄧˊㄕˊ qíshí〕、「身體」〔ㄕㄣㄊㄧˇ shēntǐ〕から「その場に実際に体がある」というイメージができます。
このように推測できる漢字が増え、新しい単語のハードルも少し下がりました。
単語帳の取り組み方色々
1000単語のうち大体500語までは、簡単な単語・例文が多く、ざーっと流して1日に100単語くらい進めていました。
ところが500語を過ぎたあたりから難易度が上がり始め、1音ずつの聞き取りや発音練習、意味調べなどなど、しっかり取り組むように変えました。
そこからは1日に18単語程度ずつしか進められませんでした。
欠かさずやったことは、例文の音声を聞くこと。
それ以外は、シャドーイング、ハミング、エコーメソッド、口パク、音読、ゆっくり音読、日本語訳を見て中文を口に出す、中文を音声入力して正しく認識されなかった発音を練習する、ディクテーション、YouGlishでネイティヴの発音や使い方を調べる、単語・文法の意味調べなど、とにかくその日のノルマをこなすために、色んな方法で単語帳に取り掛かりました。
とにかく、飽きずに、毎日やれるよう、なんでもいいからやるよう意識しました。
特に多く時間をかけてやったのは、
例文を聞いて、頭の中で注音符号と声調を思い浮かべる(紙やペンを使う気力がなくても、やってみると以外と集中力がいるので疲れる)
気力がある日にがんばってやっていたのは、
例文を聞いて一時停止、頭の中だけで唱える(エコーメソッド)、続いて鼻歌みたいに唱える(ハミング、このときなるべく口パク)
例文日本語訳から、中文に訳して声に出す
全ての例文について、当日もしくは翌日中に
例文のわからない単語や文法を調べる(私はTOCFL A1レベルの理解が不十分だったことに加え、例文はA2の文法事項も含んでいたりで、例文がかなり難しく感じました)
家事中、シャワー中、寝る前などの隙間時間に、
当日・前日の範囲(﹢α余力があれば100単語くらい)の例文音声を再生する
余力があればシャドーイングする
余力がなければ聞いて意味を考える
意味を考えられないくらい集中力が切れたら停止する
という感じです。
単語と文法調べ
単語と文法は主にネットで調べることが多かったです。
オンライン辞書で調べる、画像検索でイメージをつかむ、英語の意味からニュアンスをつかむ、その単語が他に使われている例文を見る・動画を見る、コーパスで頻度の高いコロケーションを調べるなど複数の角度で単語を捉えるようにしました。



これはかなり時間がかかったわりに、単語の記憶の定着率が上がった!みたいなわかりやすい効果はそれほど感じていません。2周目以降で効いてくることに期待です。
単語帳をやっていまいちやったこと&2周目で意識したいこと
(考えがまとまっていないので、特に読みにくいと思います🙏)
単語帳1冊やり切ったけど、いまいちやったなと感じているのは「作文能力の向上」です。
いざ会話練習やツイートでちょっと中文書いてみようとしたときに、単語そのものも、例文のような口語に近い言い回しも、引っ張ってくることができないのが現状です。
原因として考えられるのは、“聞いて分かる”を重視していたこと、音読では発音に意識が偏っていたこと、日本語訳を見て中文に訳す練習が後半ほとんどできていなかったことなどです。
そもそも、文の構造以前に、言おうとしたけど単語の声調が覚えられてないという課題もあります。
2周目以降は、例文の構造を意識してインプット、気力を振り絞って音読、をがんばっていきたいです。

(これ以降が特に考えがまとまってないんですが、2周目以降に、「日本語訳を見て中文に訳す」をするかどうか悩み中です。
単語帳を進めている中で、日本語訳は基本的には初めて例文を見るときだけです。それ以降は、中文の例文だけに触れていました。そこをあえて、“日本語を介在する方法”を取るべきなのかという悩みです。
今の初期段階から“中文で考える”訓練ができないか思案中。とはいえ、作文練習を始めたら、日本語で言いたいことと今作れる中作文の差分を計って、その差を埋める練習をしようと思っているので、結局は日本語で考える・日本語を介在する学習方法を、取らざるを得ないのかな?とも思って、う〜んとなっています。)

安心より不安や焦りの方が大きい
1冊をやり切ったことに安堵したものの、単語帳の終わりを目前にした最後の数日間は、早く2周目をしたい、でも会話練習のための作文にも時間を割きたい、対面レッスンの復習で精一杯、文法のテキストをきっちりやり直そう、新しい文法書がでる!、単語帳の2周目はもう少し後からにしようかな、もう少し生活を整えないと、、、など頭の中はわりとごちゃごちゃです。
とはいえ、毎日取り組んで1冊やりきったというのは、ここに書いてるテンションとは裏腹に、成功体験のひとつにはなりました。
ここからどのように台湾華語学習を進めていくのかまだ未定です。立ち止まらることなく手を(口を)動かしながら、引き続き手探りの台湾華語学習を楽しんでいこうと思います。
実際に単語帳1000語を終えてみてそのままの勢いで書き切りたかったので、今回も乱筆乱文でしたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。