朝、目覚めて出発
今日は手術日です。8:45分までに「みくりや鼻の診療所」に行かなくてはなりません。私は高揚しており、朝5:30に起きました。
昨日の夜からばっちり行く準備(持ち物)は何度も確認済みです。特段することはありません。お金、スマホ、仕事道具を再度チェック。
あっ。鼻毛を切らなくては・・・。

重大なことを忘れていました。
昨日の夜、クリニックからLINEメッセージが来ていたことを忘れてました。
これもさすがのサービスです。手術までやることをまとめてもらい、文章の末文には気遣い、心遣い。
先生がプロフェッショナルなら、スタッフさんもプロフェッショナルです。
私は嬉しいことは返したくなる性格です。この文面に恥じないように事前に提供された鼻毛カッターで入念にカット。先生が内視鏡を入れたときに私の鼻毛が画面を隠し邪魔にならないように・・・。少しでも手術がしやすくなるように・・・1時間ぐらいかけながら、納得いくまで鏡をみながら鼻毛を切るのでした。歯も30分かけてこれでもかというぐらい磨きました。
頭に整髪料をつけていっても、手術台がべたつくかもしれない。汚してしまうかもしれない。今日に限っては、見た目より迷惑をかけないこと。先生・スタッフさんが最高のパフォーマンスを発揮できるように・・・。私はそう思いながら、眼鏡、マスク、ぺったんこの頭で駅に向かうのでした。

朝7:15分に佐賀駅につき切符を買い、中原駅まで向かいました。
380円の切符を買い向かいます。佐賀駅では特急にしか乗ったことがないので危うく乗り場を間違えるところでした。

電車に乗り込み、すいている車内で椅子に座り、電車にゆられながらこの時間、電車に乗っている人はどこに向かうんだろう。と周りをきょろきょろしながら、ピクニック前日の小学生のように心中はざわつき、それを隠すように足を組んで平静を装っていました。
今回手術を受けるのも生まれて初めて。また、中原駅に向かうのも生まれて初めての経験でした。初めて尽くし・・・。
中原駅に着くと、学生たちが沢山いて、若々しいエネルギーが!!
あの当時は若々しく、エネルギッシュで将来が光り輝いていた自分
・・・・。( ゚д゚)ハッ!

私は、思いだしたかのように早歩きをし、階段を2段飛ばしで駆け上がり気づいけば陸橋の上で写真を撮っていました。
「おーい!みんな!私は今から生まれ変わるよ!!若くなるよ!」
まるで、ドラマのワンシーンを彷彿させるようなシーンを思い描いて心の中で叫ぶのでした。
手術で生まれ変わる自分を想像して、行く道中からおかしなテンションで、青春を感じながら・・・昔に戻れる自分を想像しながら・・・・。
駅を出て
吉野ヶ里観光タクシーに電話をします。中原駅降りたらすぐそばにあるタクシー会社です。私は電話をして、タクシーを待ちます。10分程度でタクシーが来ました。

タクシーにのりこむと、運転手さんから
運転手「どちらまでお送りすればいいですか?」
私「光風会病院わかりますか?その近くにみくりや鼻の診療所があるのですが・・」
運転手「みくりや先生のとこですね!もちろんわかりますよ」
私は思いました。まだ開業して間もないのに、タクシーの運転手に認知されるとは・・・。さすがだ・・・。つづけてタクシーの運転手さんは言いました。
運転手「ついこないだも広島から来た人に乗車してもらいましたよ。県外からもすごく患者さんが多くて、先生はすごい腕がいいらしくて、ほぼ毎日クリニックにおくっていますよ。」
私はさらに思いました。これは体験に基づくエビテンス。色々先生の考えや論文などもだいぶ考察しましたが・・・。まさか手術前に畳みかけられるとは・・・。私の手術に対する恐怖はなくなり、自分の決断が確固たる自信に変わりました。
「これは大丈夫」
クリニックに到着

私は思ったより早くつきすぎて、8:15分には到着してしまいました。まだスタッフさんも出勤されていません。


私は、手術ベテラン者のように、椅子に座り、pcを開いて仕事をしながら皆さんが出勤するのを待ちました。優雅なひと時です。私はよばれるまで、外の景色を見ながら仕事にふけるのでした。
いざ手術へ

個室に案内されました。血圧などを検査し、少し緊張してきました。私は不安なことを質問しました。「カテーテルいれるんですか?」
知り合いの医療従事者に聞いたのですが、全身麻酔後のカテーテルを抜くときがかなり痛いと脅されていたので心配で質問しました・・・。すると
看護師「カテーテルはいれませんので大丈夫ですよー!」にこやかに教えてくれました。それから看護師さんは緊張をほぐすように穏やかにいろんな話をしてくれました。まるで、私たちはあなたの味方です。安心してくださいと言わんばかりに・・・。
話がひとしきり終わって、設備のお話をされます。

金庫があるので貴重品がある場合はこちらを使用くださいとのこと。そのほかに驚いたのがこれです。

手術前に直筆の手紙が!!!これにはかなり勇気づけられました。というか感動しました。
私「いつも、こんなメッセージ書くんですか???」
看護師「はい。患者さんは不安だと思うので、少しでも和らげれればと思い行っています。」
ひゃぁぁぁっぁぁ!!!
メッセージカードの効力は凄まじく、ロールプレイングゲーム、「ドラクエ」でいうなら、旅立ちの勇者へ王様から鋼の剣と鋼の鎧を与えらたようなもの。もはや、始まりの街では無双状態です。
エビテンス・気遣い。私の心は満たされ、もはや手術という恐怖は全くなくなったのでした。
次号につづく