買ってよかったもの:猫舌専科マグカップ

mznmku
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感覚過敏があり、人より熱いものが苦手で飲めないし触れない。

私にとっての飲み物

飲み物の話をすると長くなる。愛用品の説明とは直接は関係無いので、読み飛ばしてもらっても構わない。

基本的にゴクゴク飲むことに水分補給の充足感を覚えるタイプである。ゴクゴク飲めない熱い飲み物や炭酸飲料は飲む意味が分からないとさえ思っていた。というかゴクゴク飲まなくても満足できる人もいるということを最近になってから知って驚いた。ゴクゴク飲むのって子供の飲み方らしいですね。確かに私の飲み方は子供の頃から変わっていないと思う。昔親に「冷たい飲み物を飲むと余計に喉が乾くから、寝る前などは温かい飲み物を少量飲むといい」と言われ、それでは飲んだ気がしないから無理だよ……と思っていた。

本来大人は温かい飲み物を少しずつ飲んでも満足できるらしい。それを知ってからは、加齢で感覚過敏が丸くなってきたのもあってか、熱い飲み物や炭酸飲料の良さも分かりつつある。というか一般的には炭酸飲料はゴクゴク飲んで喉越しの爽やかさを楽しむものらしいですが、私は喉がビリビリして無理なので、一口ずつ含んで炭酸を抜きながら飲み込むという飲み方をする。最近はたまに敢えて炭酸をゴクゴク飲むことに挑戦しており、世間の人が夏に爽快感を求めて炭酸飲料を好む気持ちが少し分かってきた。ちなみに個人的には、マクドナルドで注文して出てくるファンタグレープが、氷が細かいためか程良く炭酸が抜けており、それでいて完全に抜け切ってはいなくて、炭酸飲料として一等好みである。

これまでどうしていたか

上記の通り私は冷たい飲み物教徒であり、職場の冷蔵庫に水出し麦茶を作っている徹底っぷりなのだが、この時期は流石に身体が冷える。

それに温かい飲み物の方が、甘い飲み物の選択肢が多い。服薬している眠剤のせいで午前中は口腔内が渇き、苦味が残るため、甘い物を口に入れたい。これまで飴を使っていたが、寒い季節になってからは、席についていられる時間はよりカロリーが少なく血糖値の上がらない、はちみつ紅茶を愛飲している。

職場のポットの温度は常に98℃に設定されている。いやこれ感覚過敏じゃなくてもこんな熱湯に近い温度の液体飲める人いなくないか? カップ麺を作ったりする人もいるから仕方ないのかもしれないが、本当は60〜70℃とかにしておいてほしい。とにかく私はそんな温度のものは飲めないので、なるべく素早く飲める温度になることを期待して冷めやすいガラス製のティーカップを使っていた。

しかしこの方策には問題があった。給湯室から自席まで距離があるため、なみなみと熱湯を注いだティーカップを持ち運ぶのは、周囲に気を遣わせてしまうようだった。少なく汲むと冷ます回数が増え飲みたい時に飲める温度になっていないことが多くなるので、なみなみと注ぐ必要があった。

猫舌専科マグカップの仕組み

そんな有様なので、こぼれない蓋付きのカップが必要とは分かりつつも普通のタンブラーでは熱湯レベルの高温が維持されてしまい永遠に飲めないことが予想され、長いこと購入を躊躇していた。そこで辿り着いたのがこの製品である。

茶を出すのに必要な3分間は高温が維持されるのがまたありがたい。意図的な機能なのかは不明だが、痒い所に手が届く。

(続けて使用する際には一度吸熱剤を冷ます必要があるというのを今改めて読んで知った。次々と熱湯を注いで使用していたが、これはそこまで気にならなかったかもしれない)

この製品によって私が得たもの

これまで、私の世界に存在する飲み物は、味が分からず舌を火傷するほど熱いか、若しくは冷たいかの二択だった。飲めるけど冷めていなくて、温かく飲むために作られた飲み物の味も引き立つような適温は、多分一瞬で過ぎ去っていたのだと思う。それがこの製品によって、飲めるけど温かい飲み物が私の世界にも存在するようになった。嬉しい。温かいけど味が分かる状態の飲み物の美味しさが理解できるようになった。はちみつ紅茶も、甘くない紅茶も緑茶も、冷めていない方が香りも立っていて、味も繊細で、温かい飲み物特有の美味しさがある。みんなこんなものを飲んでいたのか。それが分かるようになったことが嬉しいし、新たな美味しさを知って世界が広がったのも嬉しい。それに温かい飲み物の方が身体を冷やさないため負担も少なく代謝も良くなるらしいし、何かと温かい飲み物の方が良いとされているから、何となく身体に良いことをしている気分になれる。

開発してくれた人たち、商品化してくれた人たち、ありがとう。少数派であるためか、大した問題だとは思われてこなかったためか、これまであまり顧みられることはなかったであろう猫舌の人のニーズに着目してくれて、感謝しかない。今までこれだけ不便を感じていたことにさえ気付けていなかった。今はとても快適だ。

カラーについて

↑旧

↑新

ホワイトが廃盤になり、代わりにモカブラウンが登場したようだ。

現行品のページを見ていてどうしてもこれと思える色が無くて悩んでいたのだが、ホワイトを見つけてこれだ!となった。Amazonにギリギリ在庫があったが、定価より少し高くついた。でも満足だ。

デザインとしてはこちらの白湯専科マグカップの方が、すっきりした見た目でグレーでより好みだったが、蓋が無いので今回の使い途には合わないため、諦めて候補から外した。蓋無しなのは、白湯をさっと飲めるようにするため敢えてらしい。

自宅にいる時、鉄瓶で沸かした白湯を飲むのに良さそう。しかし内側が金属なので、せっかく鉄瓶で沸かした水がまた金臭くなってしまわないかだけが気になる。それではわざわざ鉄瓶で沸かす意味が無くなってしまうので。でも白湯を適温で飲めるならいいな。白湯も今まで冷えてから飲んでいたが、白湯が身体に良いとされるのは温かいからなのでは? 冷たい白湯を飲んでも味が美味しい以外に意味は無さそうなので、温かい白湯が飲めるなら大歓迎だ。

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