相変わらず胸~背中にかけての痛みがある。昨日よりも背中の痛みは軽くなり、胸の痛みが少し強くなった気がする。9時~12時で時間休をとって通院しますというのをSlackで会社に連絡して近くのクリニックへ向かう。そのクリニックはコロナのワクチンを接種してもらうために一度行ったことがあり、自宅からは1kmちょっとのところにある。普段なら自転車で行くのだが、いまの症状と直行入院になったときを考えて、徒歩でゆっくり向かう。
クリニックを受診
診察され、あばら骨と肺のどちらに痛みの原因があるか調べるためにレントゲンを撮りましょうということになる。撮った後で再び診察室に呼ばれ、レントゲン写真を見たところ気胸ですとのことだった。左と右の肺の画像を見比べると、正常な右は白いもやもやが胸腔全体に広がっているのに対して、左はそれがない範囲があった。そこに漏れ出た空気が溜まっているとのこと。
別の大きい病院での検査が必要で紹介状を書くこと、おそらく入院になるだろうということを伝えられる。病院への移動で息が上がっては良くないのでタクシーを手配される。ここでネット上で見た、救急車に乗せられて搬送のパターンか...!?と思ったけどタクシーだった。
タクシーで病院へ移動
クリニックをタクシーで出発してすぐ、クリニックから電話がある。忘れ物したのかも?と思って出ると「レントゲンデータのCD-ROMを渡し忘れたのでちょっと待って!」とのこと。タクシーを止めてしばらくの後、看護師さんが走って持ってきてくれた。自分のミスではないけどなんかすみません。そんなこんなで10:20頃に病院に到着。
病院で検査
受付で紹介状を渡し、呼吸器科を案内される。紹介状の内容の引き継ぎのためか、看護師さんによる問診がある。症状などに加えて、入院になった場合の準備はあるか、もしなければ近くに頼れる人はいるかなどを聞かれた。
その後、採血とレントゲンに行く。レントゲン技師さんに「ストレッチャーで来ると聞いてましたが自力で来られたんですね」のようなことを言われ、これは思っている以上に深刻なのか?とも思ったが多分大事を取ってということでしょう。既にお昼も近くなっていたので、全休にしますと会社に連絡する。
再び呼吸器科受付に戻り、医師による診察がある。改めて気胸ですということと、胸腔ドレナージという処置をするので入院になりますと伝えられる。胸腔ドレナージは、肺が収縮するスペースである胸腔にボールペン程の太さの管を入れ、溜まった空気を抜く処置とのこと。実はこの処置自体は昨日調べて把握していたためそこまでの驚きはなく、そのパターンかと受け止めた。処置同意書を書き、本当に胸に穴を開けてドレーンが入るんだなと実感を持つ。追加でCTも撮ってきてくださいとのことで撮ってくる。入院するためのコロナのPCR検査もされる。
待合室で入院のための説明を受けて書類の記入を済ませる。入院セットが何もない状態だったが、レンタルのアメニティがあるのでなんとかなりそう。その後、処置のため車椅子に乗せられて救急病棟へ移動する。待ち時間などもあり、14:30頃になっていた。お昼を食べるタイミングを逃していたのでお腹がすく。
胸腔ドレーンを挿入
救急病棟に到着後、アメニティのパジャマに着替えたりベッドに寝かされて胸や指にもろもろのモニターをつけられる。
胸腔ドレーンは左脇腹のあばら骨の間を切って胸腔までの穴を開けて挿入される。体の右側を下にして横になり、左手はベッドのヘッドボードの上をつかむ体勢で処置が始まる。脇腹のあたりを場所を変えて色々と探られて挿入する場所が決まり、皮膚表面と皮下の二段階で局所麻酔を打たれる。麻酔はすぐに効き初めて処置が始まる。ギョリギョリと切られる感覚こそあるものの、体の外側に近い部分は痛みを感じなかった。胸腔付近が一番痛いですよ〜と処置中に声をかけられたがその通りで、進むに連れて圧迫されるような感覚とともに思わずうめき声が出るほどの痛みがあった。記憶がある限りで一番と言って良いほどめっっっちゃ痛かった。
処置は体感15分くらいで終わり、左胸にドレーンが通った状態になった。まだ麻酔が効いているので痛みはそれほどない。処置後はそのベッドのまま救急病棟の病室に移動する。天井を見続けながら移動するのは初めての感覚でなんだか新鮮。
入院開始
ドレーンの先にはドレーンバックという、体内からつながっている空間と外気とを液体で分離するような装置が繋がれ、呼吸をするたびにその液面が上下するようになっている。移動するときはこれを引き連れる必要があり、アメニティのパジャマ姿も相まって"THE 入院患者"という感じである。
他にも心電図や酸素飽和度などのバイタルサインを取るための医用テレメーターもつけられていた。仕事で運用保守しているサービスのインフラの監視をすることがあるが、自分が監視される側になるのは不思議なものである。急に容体が変わっても誰かが見てくれているというのは安心だった。
ようやく落ち着いたところで、入院になったので一週間ほど休みます・新年度早々すみません🙇♂️というのを会社に送り、家族にも最終的に入院になると伝えた。クリニック受診から病院へ直行して処置そして人生初の入院という、ある程度覚悟はしていたが予定はしていなかった流れになって慌ただしい一日だった。
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