最近は仕事が忙しくて、オーディオの電源を入れ、30分音楽を鳴らして暖気したあと音楽を聴いて電源を切るという日が続いていた。その間、音の良し悪し以前に音楽を聴いていてもすぐ眠くなっていた。
疲れてるからかと思ったが、オーディオ側に問題があったらしい。ひとつはデジタルケーブルだ。
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これをゲンさんのケーブルに戻したら高域も低域も伸びるようになり、空気感や立体感が戻ってきた。
さらに、久々にアンプを半日以上稼働させていると、中域の濃さが増し、以前ピアノの甘みと表現したあの聴き味のよさが安定して出るようになったではないか。
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最近はこれをあまり感じられず、クロックを強化したり基本性能を重視した調整をしてたからかと思っていたが、まさかこのような形で復活するとは。
THA2は電源投入後すぐは中域がスカスカである。30分〜1時間音を鳴らしていると、中域が充実し響きも出てくる。さらに半日以上暖めると、さらに中域が充実して濃厚さが出てくるようだ。意外と濃いアンプなのか?それとも中域が濃厚なEmpyreanを繋いでいるからか。
イメージはヨーグルトに蜂蜜をかけるかどうかの違いという感じ。オーディオ的な指標でいうと中域の密度とか粘度は増していると思うがそれ以上のなにかがある気がする。基本性能に着目して音を評価していると見逃しがちだが、音楽を聴くモチベーションにとっては極めて重要な要素である。ハイエンドオーディオは麻薬的な快楽を伴うと言われるが、その片鱗を見ているのだろうか。
それにしても6年も使ってきて今ごろ連続稼働による音の変化に気づくとか、自分のクソ耳っぷりに呆れてしまう。PCオーディオはソフトの状態ひとつで音が変わるので、なかなか安定した音を出せなかったせいもあるだろう。この記事の内容もクソ耳ゆえ気のせいという可能性もあるが、もう電源を切りたくないので追加の検証ができない笑
しかしこれは喜んでいいか分からない結果である。アクセサリーに金を使わずにアンプの暖気だけで音がよくなるのはいいが、EmpyreanにYATONO Ultimate HPを繋いでも(私の中ではどちらも中域の厚みと聴き味のよさではトップクラス)、THA2が暖まってないだけで蜂蜜のないヨーグルトになってしまうということでもある。これがGoldmundの美音と呼ばれるものなのだとしたら、迂闊にアンプを買い換えることもできない。
さて、これだけの違いを認識してしまった以上、電源を切らない運用を真面目に考えざるを得ない。外部クロックだけつけっぱにしててもダメだったね。THA2だって筐体は全然熱くならない方だと思うが中を開けるとそれなりの温度になっている。冬はまだいいとしても夏の夜はエアコンを切ってるわけだから電子部品の寿命が心配だ。
と思っていたら、ネットでSRM-T8000にファンを取り付けてる人を見かけてなるほどと思った。使わない時だけでもファンや扇風機で冷やすのはいいアイデアだ。埃が溜まりそうなのであまり天板を長時間開けたくはないが、仕方あるまい。これまで温度上昇による部品への負担と電源のオンオフによる負担のどっちを取るかで随分悩んだものだが、第3の方法が見つかった。問題はファンで冷やしても音がリセットされないかどうかだ。