※この記事では二次創作小説の同人誌を取り上げています。公式とは一切関係のない制作物です。苦手な方はご自衛ください。
2冊目・概要
【初版】
印刷所:トム出版
サイズ:文庫
表紙用紙:ホワイトポスト 白 190kg +マットPP
本文用紙:淡クリームキンマリ 72.5kg
遊び紙:なし
フォント:源暎こぶり明朝 8.5pt
【第二刷】
印刷所:ちょ古っ都製本工房
サイズ:A5 二段組
表紙用紙:ミランダスノーホワイト 170kg +クリアPP
本文用紙:ラフクリーム琥珀 71.5kg
遊び紙:タント70kg H-70 群青
装丁について
ベーシックな装丁です。というのも、前回のイベント(8月中旬)から今回のイベント(9月中旬)の期間およそ1ヶ月、締切もギリギリで凝ったことをする余裕がなかったから!
サイズは文庫(A6)にしてみました。イベントで文庫サイズの小説本をたくさん見かけ、かわいい!やってみたい!と思ってチャレンジ。かわいかったので目的は達成されたのですが、再録メイン本で270ページくらいになったので費用が嵩みました…泣
また、表紙デザインを外注している関係で、印刷所の入稿締切より先に「デザイナーさんに背幅を連絡する」というステップがあるのですが、このときあまりにもギリギリで、「書き終わってないけど、だいたいこのページ数になるはず…!」という見込みで背幅を算出して表紙データを貰いました(大博打。真似しないでね)。なのにそのあとに思いのほか筆が進んでしまい、削ったり行間調整したりで苦労した記憶。サイズが小さければ小さいほどページ数が増減しやすいので、これ以降自分は
・ページ数少なめの本
・かつ、余裕を持って執筆できる本
のみ文庫にするようにするぞと誓いました。サイズは個人の好みでどれも最高なのですが、上記の理由から文庫で出す方を個人的に尊敬しています。
再版のタイミングでA5の二段組に切り替え、表紙を特殊紙にしてみました。写真にラメが映りづらいですが、クリアPPでキラキラが増していいかんじ。
裏面のきらめきが顕著。遊び紙のタントは凸凹感のある手触りの良い紙でした。
右が初版(文庫)、左が再頒した分(A5)。色の出方が違いますね。
初回とは違う印刷所を使いましたが、滞りなく進んでよかった〜!
トム出版さんの締切の遅さ・簡潔な注文ページを気に入って、これ以降も何度もお世話になりました。入稿して、体感2秒後くらいにステータスが「荷造り完了」になります。お仕事速すぎる。
ちょ古っ都さんは1冊から作れるし、値段も抑えめだし、紙の選択肢もけっこう豊富!再版する際にお世話になっています。
あと、この本はとにかく表紙デザインが気に入っています。1冊目で感覚を掴んだ+このとき依頼したデザイナーさんの依頼テンプレートが自分的にしっくりきて、これ以降の指標になりました!
▪︎デザイナーさんへの依頼の流れ
自分にデザインの素養が無いので、なんとなく自分の中で固まっている色合いや雰囲気のリファレンスをお伝えして、他はわりとお任せ。
良いのかはわからないけど、CDのジャケットだったりお菓子のパッケージだったり「あるもの」でイメージをお伝えすると、共通の認識を組み立てやすい気がする。(もちろん複製や盗作などにならないようにニュアンスだけ拾ってもらう感じです)
この回はCDのジャケット写真を何枚かお送りして、「油彩画っぽい質感」「ビビッドな色合い」を取り入れてもらいました。
あとは、使ってほしくない要素を伝えておくのがけっこう大事かも!と気付いた。既刊で使った色とか、自作の中であんまりフォーカスされてなくて他の方と被る可能性が高いモチーフ(今回では「海」)は避けてもらうようにしました。
フォーマットによく「あらすじ」の項目があるのですが、(この期に及んで何言ってんだの自覚はありつつ)恥ずかしくてあんまり伝えられていません。「復縁の話です」「短編集で、舞台は居酒屋/教室/海/ふたりで暮らす家 などです」ぐらいのざっくり感なのですが、自分の中の想定ビジュアルに寄せてほしいのでそこまで困っていない状況です。でもデザイナーさんにイメージを膨らませてもらうのも楽しそうだな〜と思ったり。
内容について
「今度こそ最後になるから…」と思って当時のお気に入りの話を全部ぶちこんだ、終活的再録短編集。
折角なら書き下ろしもあったほうがいい…!?と数字にこだわって再録14篇+書き下ろし7篇にしたらいろいろ大変でした。
読み返したら
・お中元で桃をもらった(「桃」)
・R●faのシャワーヘッドを買った(「閃くは春」)
・Aes○pのルームフレグランスを買った(「アナログ・ウィークエンド」)
など、生活から着想を得たり、映画の「撮るなよぉ」のセリフからシチュエーションが浮かんだり(「カメラ・カメラ・カメラ!」)、映画を観て敵チームの他キャラに萌えたり(「我慢の男」)など、日常的に妄想が溢れて止まらなかった時期の衝動がよく出ていていいなと思いました。
収録順は、椎名●檎女史のアルバムのシンメトリーを真似ようとしたのですが、1つめから失敗しています。
とくに気に入っている話は、本の名前にもした「初恋は疲れる」。映画でお出しされたエピソードを勝手に「初恋のコート」と呼んでおり、あのシーンに脳を焼かれて思いついたタイトルでした。
まとめ
再録集のイロハが学べた回。今回も「これで最後」のマインドでイベントに臨みましたが、また楽しすぎてこのあとも延々と参加することになるのでした。
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