食べることが得意ではない私 (後編)

non_kaisyoku
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公開:2024/3/24

食べることが得意ではない私の懇親会への考え方の変化の後編。前編はこちら(https://sizu.me/non_kaisyoku/posts/a8ro41vrvk89)

会話によるつながり

そんな中、コロナ禍に突入した。懇親会の開催さえできなくなった。

仲良くなるには懇親会と考えているメンバーは大変だろうなとどこか他人事だった。スタッフ内での居心地の悪さにより、“私は私”と自分の活動ポリシーをはっきりと表現できるようになっていたようだった。私のポリシーが間違っていないことを裏付けてくれるメンバーがいてくれたおかげでもある。自信が持てるようになっていた。

コロナ禍に入ってくれた新メンバーはとは懇親会に頼らず交流を深めなければならない。とにかくたくさん話した。今までにない交流の深め方だったため大変で時間もかかった。その分新メンバーには自分のことを思ってくれているということが伝わったようで、確かなつながりを作ることができた。真剣に向き合いたいメンバー同士だからこそできる深い会話ができるようになっていた。活動に限らない相談話をしてくれる後輩もいるくらいになった。

会話で深まるつながり

一方で相変わらずの少食偏食だが、会話で確かなつながりを作ることができるとわかったことや、受け入れてくれる人がいることで、ほんの少し何を食べるかを楽しめるようになった。さらに旅行では何を食べるかを楽しみにできるようになっていた。仲良くなるために懇親会をしようというだけでなく、仲良くなったから懇親会をしよう、ということが増えていった。

この頃には懇親会において食べることに着目するのではなく、誰とどんな話をするのかということを重視していた。ほぼ全ての懇親会を楽しみにできるようになっていた。話が面白い人に出会えたこともきっかけのひとつだったように思う。卒業すると疎遠になることが多いが、この頃に出会って深く話をした人とは卒業後もつながりがある。ちゃんとつながれたんだと嬉しかった。

懇親会を楽しめる自分に

交流を深めるきっかけに懇親会を開催することは全く否定しない。何に誘っていいかわからない人と話すきっかけとしていい機会だとも思っているし、懇親会が楽しい人同士はより仲良くなれる。だがそれが全てでもないことも実感していた。

最近では懇親会には楽しんで参加できるようになり、幹事をすることもある。楽しくお店探しをしている。食べることが得意になったわけではないがそれらを含めた自分を自分として受け入れている。食べることを得意になりたいわけではなく、懇親会のその場その時間を楽しめたらいいと思っている。

私自身この変化をいい変化だったと思っている。学生時代には自分なりのポリシーを持って表現することによって、つながりを感じて楽しめることが増えていった。交流を深める選択肢のひとつに懇親会を数えられるようになった。さらに懇親会に限らず、企画する機会が増えいろんなことをやってみたいと思うようになった。会話によって交流を深めたみなさんといろんなことができている。

これからもいい変化だったと思えるようにいたい。そしてまた新たな変化をしていきたい。