この手の資料は、完成させてから一度寝かせるのがよい。必然的に前日までには作っておく必要がある。
最初に作る時「だいたいこんなもんかな」と納得するまで詰めるのだが、翌日以降に「もうちょっと足すか」とページを増やしてうまくいった試しがない。だいたい資料作り初日の「こんなもんかな」の直感が正しい。
そして翌日以降に直すならどうするかというと、ひたすら読んで、ひたすら「消せる文字を探す」のだ。
単語ひとつ、助詞ひとつ、句読点ひとつでもいい。消せるだけとにかく消す。1文字でも多く消す。消した時に、これを消したら意味が変わってしまうなと感じるレベルまで、徹底的に消す。あらゆる文字をとにかく消す。
こうすると1ページ内で何を伝えたいかがよりハッキリしてくる。この段階で、まれに前後のページを入れ替えた方がよいなとか、箇条書きの前後を並び替えたほうがよいなとか、細かく気付けるようになる。大幅な改稿はリスキーだが、細かい並べ替えならここでやるようにしている。
そしてまた、並び替えた後の結果をもとにひたすら「どこかもっと消せないか」を探していく。資料作りは実は費やす時間の半分近くが消す作業だったりする。これだけ消しても、発表時間は割とトントンになるのだ。聴衆の雰囲気などから「もうちょっと補足したほうがいいかな」などの空気を感じ取ると、あっという間に予定より膨らんでしまう。たっぷりのマージンを取っておくとよい。逆に私の場合、一字一句読むための台本は用意しない。
これが私の資料作りroutineだ。