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このあたりから思い出補正がなく、同時に記憶もあんまりないという作品が増える。劇場で見たのか家で見たのかもおぼろげなのもある。
・のび太のひみつ道具博物館
妹と一緒に見に行った。全体的に明るく楽しいまま進むので好き。ひみつ道具大辞典を擦り切れるほど読んだ俺からすると、画面にひみつ道具があふれ、説明もなくどんどん出てくるのがとても楽しい。ゲストキャラクターたちも、ユーモラスであり、かわいらしく、愛嬌がある。彼らとドラえもんたちが動いているのが楽しい。ペプラー博士がコーヒー淹れてるの可愛い。作中でやらかしてるのにあんなに憎めないの天才ですよ。クルトとジンジャーもかわいらしい。ドラえもんもよかったですね。鈴を探しにひみつ道具博物館に行くわけですが、その代替として黄色くて丸いものをいろいろと付け替えているのが、「あっ、また変わってる!」と見つけるたびに嬉しくなる。あと、ドラえもんとのび太が出会った頃の話が見れたの嬉しかったですね。僕この二人が仲良くしてるともう泣くんですよ。「君はいいやつだな」という素朴な言葉がドラえもんにぴったり。割れた鈴もぴったり合って。主題歌も素晴らしい。ラストのセリフ、二人の間で通じる合言葉ってのがいいよね。
・新のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊
これは家で見た。出来がよく、楽しかったと思うけれど、あまり印象がなく、主題歌が出てこない。(調べたら光のシグナルだった。好きな曲じゃん)ただ、優等生的な作品であるイメージで、これをつまらないと思う人は少ないんじゃないか、と思う。責任感からジャイアンが奮起するところは原作からしていいシーンですよね。内容は覚えていないのだけど、のび太とペコが夜の屋上みたいなところで語らうシーンに「いいな」と思ったことを覚えている。
・のび太の宇宙英雄記
見たことは間違いないのだけど、劇場で見たのか家で見たのかもわからない。ストーリーも覚えていないし、やっぱり主題歌を覚えていない。(360°だった。いい曲じゃん……)
・新のび太の日本誕生
あー好き。名作。これも劇場で見てやっぱりBlu-rayを買った。ククルがいい子ですよね。家出して、ひみつ道具で生活空間を整えたり、ペガサスたちを産んだりするあたり、映画ドラえもんの醍醐味であるクラフトのワクワク感があって楽しい。ご飯が美味しそうなんだこれが。家出を中断したとき、心配してたママが一回怒ろうとしてから、優しく語り掛けるシーンもいい。家出、ということから両親にもスポットを当てて、しかしそちらに寄り過ぎないバランス感覚がいい。このあたりの描写もあるから、雪山でのび太がはぐれて幻覚を見る場面でのお辛さが染みてくる。この映画、前振りとがしっかりしているうえに、一つの場面の情報量が優れていると思うんですよね。ククルとペットについて会話をすることで交流が深まり、そしてその時に受け取った犬笛が、のび太の窮地を救う。無駄がなくスマートで、しかしわざとらしくない。ギガゾンビとの決着で、ククルの石槍が決め手になったのはとてもあざやか。歴史への敬意を感じるし、「日本誕生」というタイトルがここにきて脳裏に浮かび上がってくる。ペガたちとの別れのシーンでも、のび太たちのリアクションが地に足ついたものでありながら感動的だ。(俺はのび太の恐竜2006が大好きだけど、別れのシーンは大仰すぎるような気はしている。)タイムパトロール隊員の演技もいい。一人の隊員その話を切り出そうとするとき、後ろにいた二人が目を伏せる。この演技がいい。こういう細かいところがいいんだよ。話を切り出した隊員が、しゃくりあげながらも、愛しいぺガ、グリ、ドラコたちのことを伝えようとするのび太に敬意を払っているのがかっこいい。これ書きながら泣いてるよ俺。ラストシーン、勉強につかれて眠っているのび太を優しく見守るドラえもんと玉子。「おかえり、のび太」というラスト、家出から始まり、少年が一回り成長した物語の締めとしてあまりに美しい。エンドロールもいいんだこれ。それぞれの家庭でそれぞれの「おかえり」があったんだろうね。ククルたちにも、きっと。
・のび太の南極カチコチ大冒険
劇場で見た。結構テクニカルはお話で、楽しかった。ただ、ゲストキャラの印象が弱く、登場人物が少ないのは少し残念。南極、という舞台の設定上仕方ない。とはいえ、それを補って余りあるほど、その冒険やストーリー、伏線回収は見事で出来がいい。総じて、好きな映画です。印象が弱いと言ったけど、目立ってないというわけでもないし。序盤の、「夢をかなえてドラえもん」に乗せて氷で遊園地を作って遊ぶあたりの楽しそう!感がとてもいい。いいOPだよな。偽ドラえもんのくだりは若干わざとらしさはあれど、俺は感動するんですよ。その後の、タイムベルトでドラえもんと別れてから、のび太が過度に落ち込むでもなくしっかり対処しているの、好きですね。時間を超えた届け物、大体の人がすきだよね。いい作品ですよ。