給料がどう決まるか考えたことはおありだろうか?
グレードや評価制度によってーという方も多いかもしれないが、それはただの双方の手間を減らすための妥協の産物だ。話す時間と話す気力がお互いにあって、話したくない理由がお互いになければ直接交渉して納得した上で決めた方が良い。
他にもいろいろあるだろう。時雨堂さんのように山分けだという会社だってある。
自分の考えはこうだ
給料=相手が転職しない(と経営側が信じられる)最も安い金額
最も安い!!???
なんだとぉ!…と思った方はまず落ち着いてほしい。この値は大体の場合は小さい金額ではない。
前提として、現状でもエンジニアは継続して転職が容易であり、迷っているときに何かあったら、あるいは我慢の限界が来たら転職すると考えている。
ある程度エンジニアのことを考えている組織であれば "相手が転職しない(と経営側が信じられる)最も安い金額" というのはそこそこの金額であるはずだ。
そしてこの金額を下回ることはあまりないはずだ。「たぶんこの金額にすると辞めると思う」と思いながら設定するのは普通ではない。
しかし上振れもなかなかしないと考えている。
ある人の"転職しないであろう金額"が500万円であるとき、その20%増しの600万円を給与とするとその人は20%長く働いてくれるだろうか?それとも20%濃く働いてくれるだろうか?
たぶんNOだ。
経営側から見ると "転職しないであろう金額" から離れるメリットはそれほどない場合が多いはずだ。
モチベーションの問題はあるかもしれないが、転職するほどではない、つまり相場通りと感じる給与がでていれば普通は十分に働くだろう。
転職しない金額???
転職しない金額と一口にいうが、簡単に出せる値ではない。しかし因数分解はできる
転職市場の相場
基本となる値はこれだろう。需要と供給により大きく変動する。
転職すると大きく上がる、という話しはよく聞くが単純に労働力を買いたたかれていただけかもしれない。また出て行かれた方は自業自得だろう。
経営側も従業員側も日頃からよく傾向を見ておくべき値だ。
よい現場である / つらい現場である
職場が良いところであれば給料は安くても出ていこうという気力は減るだろう。悪いところであれば給料が高くなければ出ていきたくなるだろう。良いところだと思える、つまりそこそこ幸福に過ごせる場を提供できている、というのは給与外の大きな価値を提供できている。
良いプロダクトがある、頼もしい同僚がいる、新しい技術を得られる、奇麗なコードが保たれておりプライドを持った実装ができる… などは良いことだ。給料が他より高くなくても幸福が得られるだろう。
プロダクトが流行っていない、古い技術だ、負債だらけだ、日々辛い…というのであればせめて給料は高くなってほしいところだろう
何が言いたいのか
給料=相手が転職しない(と経営側が信じられる)最も安い金額
これを働く側も雇う側も意識しておいてほしい、ということだ。それだけでメリットがある。
経営側は節約したいなら次の行動をすればよい
転職相場と離れないように気をつけるべきだ
プライドを持った仕事ができるよう、ツールや知識を駆使し良い実装をすることを推奨するべきだ
技術的負債はほどほどにすべきだ
よい会社にすればするほど節約をしても問題にはならないだろう。その上で儲かっているなら冒頭でメリットは薄いと書いたがもっと給与を上げても良いだろう。先ず隗より始めよ、ということわざもあるが良い人材を吸引する効果はある。
従業員側は給与を上げたければ次の行動をすればよい
転職すれば上がるなら気兼ねなく転職してよい
辛い現場であれば交渉し高い給与を勝ち取るべきだ。むしろ給料を上げるチャンスだと認識すべきだ。
これらをやらなければ辛い思いをサービスして働くよい労働者になるだけだ。どんどん交渉してよい環境にする圧力を発生させるべきだ。
なんでこんなことを言っているのか
1人社長の身だ。今なら好き放題言える。しずかなインターネットでぜんぜん静かにしてねぇな、と言われたいのだ。
万が一、将来、社員様をお招きできることになったら、このエントリーが首を絞めるかもしれないが、まぁ…うん。そのときはそのとき。
以下余談
沢山の方が
Scalaはもうだめなのか?…というかJVM言語がもうだめじゃん? https://sizu.me/sugitani/posts/i2xm9z9u5xk3
を読んでくださった。ありがとう。
でも正直
電子申請システムが狂っている。心が折れそうだ。 https://sizu.me/sugitani/posts/5cvbsa5hk9wn
のほうを読んでわいわいしていただきたいと思っている。電子申請システムが良くなる圧になるかもしれない。よろしくお願いします(・_・)(._.)
おしまい。