BlueskyのTLで見かけましたミュージカル『NOW LOADING』を観ました。
とても良い作品でした。
ブラック企業を休職中の"ジョニ"とゲーム初心者の"TAI"がゲーム配信で出会って意気投合する。その過程はホモソーシャルからこぼれ落ちた、有害な男らしさから逃れたい男2人の寄り添いそのもので、男性同士のケアがこのようにオフビートで、ゆるくても良いじゃないかという素敵なメッセージが込められているように思えた。その慎ましい関係性は『ファースト・カウ』を彷彿とさせる。
https://bsky.app/profile/talia0v0.bsky.social/post/3kkikyhvjs225
……という話で、なのでこれは男性同士のケアの話なのですが、予想以上に自分の琴線に刺さってしまい、作品が良かったのと関係なく少し落ち込んでいる。
という話を、今回は前回ほどオチがないんだけど(前回も綺麗なオチだったかというと微妙ですが)ここに吐き出そうと思う。
ボカすけど、作品のネタバレが入ります
「最近よそよそしいけど、自分何かしました?」
作中であったこの言葉、めっちゃ言われたことがある。
人間関係が下手なんだと思う。
ある一定の近さだった距離が、漠然と離れた時、相手はその距離を敏感に察知してるんですよね。
言えば解決したのかもしれない、解決しなくても学びがあったかもしれない。少なくとも今みたいに、「そんなことないよ」と言った自分を思い出して燻ったりしなかったかもしれない。でもこの問いに「はい」なんて答えれるわけがないんですよね。そしてそれがわかってるから、聞けずに失った関係もたくさんある。
2人しかいないキャラクターの片方が取るこの行動に、昔どころか、今の自分を思って胸が痛くなった。そしてその行動への答えが出なかったのは(というかこの作品はその他の問いも含めて答えが曖昧なまま終わったのだけれど)、正直私にとって救いでした。答えが出たら私はそれに向き合わなければならない。
でも答えが出ていなくても、生きて人間関係が続くなら問題には向き合わなくてはならなくて、だから今ちょっとしょげています。
対話が怖い。
私はそうは思わない、
こういう考えもあるんじゃない?、
ちょっとそれはどうかと思う。
それらを言うことがどうしてもできない。
言ってしまえばそれまでの関係が失われてしまうと思っている。それは自分だけでなく相手を信用していない失礼な行為だとわかっていても、どうしてもその恐怖を乗り越えることができない。
そしてそう思われている自分を飛び越えることもできない。
繰り返しになりそうなのでオチがなくてもこの辺で話を終わりたい
私は数年前、とてもたくさんのことに怒っていた。ものすごく。
腹が立つこと許せないことがたくさんあって、そこから外れた人とは上手く付き合えないと思っていた。そして、私のそんな態度が嫌で離れて行った人もいたと思う。
それが間違っていると気付いたのは少し前、そして怒らないように努め始めたのはもっと最近である。正直今でもすぐカッとなってしまう自分に自己嫌悪することが多い。
それでも、この前(まだ1週間も経ってないことに気付いた)書いた岡真理さんの本の感想みたいに、「どれだけ世界に絶望しても、おいしいものを食べて寝ること」は心がけている。…いや、まだ足りないかもしれないけれど、少なくともご飯は抜かないようにしている。そして夜更かししても、自己嫌悪につながるようなことは考えないようにしている。
きっとそれに加えて、人と対話することが必要なんだと思う。
オフラインでも、オンラインでも、私はきっと人と喋りなさすぎる。
だから「おいしいものを食べて寝ること」ができるようになったら「人と対話すること」ができるよう努力しようと思う。
努力するものじゃないかもしれないけれど、
そしてそれは上手くいかない時にとても苦しいものだけれど、
やらずの後悔はもう、たくさんしてきたのだから。