前回の投稿に載せた↓のpodcastの要点を簡単に書き起こしたものがメモ帳に残っていたので、音声コンテンツより文字で読みたい人用に載せておきます。
●BMIは身長と体重だけで健康度を割り出す単純すぎる指標。本来、身長と体重だけで人の健康度を測ることは不可能である。健康について問題があるかどうかは、筋肉量や身体のどの部分に体脂肪がついているのかなどの要素が重要になってくるが、BMI頼りの健康指標はそれを無視してしまう。
●BMIは人種差別的である。あらゆる人種の健康を一つの指標で測ることは本来不可能なことだ。
●他にもジェンダー差や年齢差、遺伝なども無視されている。
●決められた型にハマっていない=不健康、痩せなければならないという有害なメッセージを流してしまう。それにより、摂食障害などの治りにくい病を患う危険性が増す。
●こういった医療側の問題点や無責任は、これまでずっと無視されてきた。そのせいで体型のことに触れられることの恐怖や羞恥心から医療にかかれなくなる患者もいた。そういった場合、言うまでもなく逆に健康は悪化する。
●体重だけを重要視する健康指標も、体重をまったく計らないことも危険である(体重の減少や水分量から見つかる病もあるため)。しかし、健康度を確かめるために常日頃体重を計る必要性はない。
●上記の理由により、アメリカの医療ではこれからはBMIを重視しないケアに切り替えるとのこと。とはいえ、我々は幼少期からファットフォビアの価値観に触れてきたため、社会全体の空気を覆すのには時間がかかりそうだ。
※以下は、同じページ内に当時書きなぐっていたボヤキ……を、ちょっとだけマイルドな言葉に直したもの。
そういえば自分が発症してるパニック発作をパニック発作だとまだ知らなかったころ、心臓とか呼吸器の重篤な病だと思って何度か駆け込んでいた近所の循環器科で、診断もつけずに有耶無耶にされて対処療法的に安定剤だけ出されて散々泳がされた挙句、何の脈絡もなく 体重落としてみたら? と言われたことを思い出した。
結局、出先で不意に発作が出た時に初めて行った大きめの病院で、ようやくパニック発作だということが分かったわけだけど。体型と何の関係もないじゃん……
あと、安定剤を出してくれてたってことは、本当はとっくに思い当たる原因が分かってたんじゃないの? っていう疑念もある。おれは定期的に必死こいて駆け込んできて金を落としてくれるいい「客」だったのでは? と。実際どう見られてたのかなんて知らないけども。
最近マストドンで、「脳内お花畑」なる罵倒への苦言を目にした。花を綺麗に咲かせるには絶え間ない努力や正確な知識などが必要で、まして畑と呼べるほど大量に咲かせるとなると、罵倒として使われる意味での「認識が甘い」とは真逆の作業となる。それを揶揄の言葉として使われるのはいい気がしない。……そんな感じの内容だった。
自分は去年初めて、自分だけの力で植物を育成・収穫するということにチャレンジした。趣味というよりは、学も職も金もない自分はそのうち飢える日が来るだろうから、自給自足を学んでおこうと思ってのことだった。動機こそあまりポジティブなものではなかったけれど、やってみると意外と楽しくて、来年は何を植えようか? 冬はコンポストでも買ってみようか? などウキウキと考えていた。
そして、自分で育ててみることで植物の相手をする難しさも知った。自分は花ではなく野菜を育てたのだけど、書いてあるとおりにやってるのに全然大きくならず、ちょっとでも油断すると虫がわいてしまい、土からすべて捨ててやり直しになったこともある。うちの祖父は農学校卒で畑が趣味なので、ありがたいことに子どものころから現在まで自家製の野菜をたくさん食べているのたけど、こんなに苦労して育てているものだなんて知りもしなかった。昨今の日本政府の農家への嫌がらせともとれる政策にも、より強い怒りを感じるようになった。
「脳内お花畑」の「お花畑」は、単なる景観の比喩だということは分かっている。でも、その美しく平和を思わせるような空間を作るには、とてつもない手間がかかる。そのことを丸々無視して、しかも悪い意味で使われる言葉にされてしまったら、園芸を嗜む人は嫌な気分になって当然だろうと思う。その言葉を使う者たちのほとんどが、園芸経験などまったくないであろう者たちであるならなおさら。
そして、「お花畑」が罵倒として使われることになった要因の中には、何パーセントかはミソジニーが含まれているんじゃないかとも個人的には思っている。軽くググっただけだと、その言葉が揶揄として使われ始めた時期や地域などは分からなかった。恐らく有名な個人や一メディアが流行らせたものというよりは、社会的な偏見や暗黙の了解などから自然と受け入れられ、広まってしまった言葉なんじゃないかと思う(違ったらゴメン)。
古くから、花は女性性と結びつけられてきた。畑は男性的な印象が強いが、花畑となると女性を連想する人の方が多いだろう。平和な雰囲気や穏やかな光景を表現するなら大草原や雑木林、麦畑とかでもいいはずなのに、花畑が使われる。100%それが原因とまでは思わないけれど、やっぱり自分にはミソジニーと完全に無関係であるとも思えない。