ただいまロックバンド!(完全版)

よん
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公開:2026/1/28

ロックバンドはいつだってそこにいるし、事件はステージで起き続けている。

もうすっかり日付が変わってしまったが、UNISON SQUARE GARDEN TOUR2025ー2026「うるわしの前の晩」仙台公演に行ってきた。その日記である。書かずにいられなかった。

ライブが終わった夜にぽやぽやした頭で書いた日記はこちら!セトリのネタバレを避けたいという方は、読み進めずにこちらへ!


前にも書いたとおり、最後に彼らのライブに行ったのが2019年11月のことなので、5年と少しぶりになる。5年を過ぎると久しぶりに、という言葉がずしんと重たくなってくるように感じる。けれど、会場を満たしていた爽やかなロックバンドの音楽が止まり、照明が消え、ステージを照らす青い光の中にイズミカワソラさんの澄んだ声が聞こえてくると「ああ、来たんだ」と思った。同時にこれまでの空白の輪郭が曖昧になり、ずっと聞いていたような錯覚に陥る。割れんばかりの拍手の中でそれぞれが定位置に着いていく。ギター、ベース、ドラム。簡潔で空白の多い舞台上に3人が揃い、ライブが始まる。私の記憶の中にあるのUNISON SQUARE GARDENの姿のまま、知っているユニゾンのライブのまま、今日のセットリストが始まった。まるで、そこにはおよそ6年の空白はないように感じられた。

斎藤さんの声と軽やかなギターの音はもちろんだけど、そこかしこに動き回る田淵、職人芸のようなドラムのタカオスズキ。私が好きだったロックバンドが、変わらずにそこにいて、変わらずに大きな音を鳴らしていることがたまらなくうれしい。久しぶりのはずなのに、絶えず知っている音が聞こえてくる。前はB面曲のみのライブということもあって、そういえばシングルの表題曲を聞くのは初めてだった。しかも、2020年以降に発表された曲はすべて初めて聴くはずなのにずっと前から知っているような感覚で終始不思議な感覚だった。私がエアロバイクを漕いでいた時によく聞いていた「Ninth Peel」。その中でも一番好きな「アンチ・トレンディ・クラブ」のイントロの重たい音を聞いたときに「ひょ~~」と思ってしまった。「不届き者出会え出会え!」が好きなので「MIDNIGHT JUNGLE」も好きなわけなのだけど、ずいぶん前(2018年とか)のアルバムだったので「や~~それは…!」とか思っていたらそれはそれはで、よかったな、というか終始田淵が田淵でよかった。

「アトラクションがはじまる(they call it “NO.6”)」のときに田淵が上手側に移動したので、ふと双眼鏡をのぞいてみる。記憶の中にある俺とおまえの一騎打ちをしていた田淵のままだ。ロックバンドを一番楽しんでいる。「田淵だ」と思っていたらそれを一瞥した斎藤さんが口角を上げて、「私は今何を見たんだ」と混乱する。普段鳥や雲ばかり見ている双眼鏡なので、双眼鏡もさぞびっくりしていたと思う。といいつつも、mix juiceのいうとおりのMVに出てくるようなメンバーに何かあって斎藤さんが笑みを浮かべるところが好きなので、純粋にうれしい。コーラス戻るの間に合う?のタイミングでもないのに、と思ったらなんかほんとそのあともすごかった。とんでもねえ人たちを好きになっちゃったよ、お母さん。いや母は名前こそ知らないものの、もう私がずっとUNISON SQUARE GARDENとかいうバンドを聞いていることを知っているし、そのほかの好きな人たちもそれなりに知っていて(最近は私がずっと車にTOMOOのアルバムを入れているので、姪っ子まで覚えてしまっている、ごめんな、こんな音楽狂いの叔母で)、そのうえで狂うオタクを見守っていてくれるんですけど。いろいろごめん。ほんとうにごめん。でもめちゃくちゃ楽しいんだ。

でもともかく、椅子に座らせたはずなのにやっぱり田淵してしまう田淵も見て欲しい。何もなくても私はmix juiceのいうとおりが大好きです。Dr.Izzyありがとう……。ツアータオルめちゃくちゃ使ってるし、Tシャツめちゃくちゃ着てる。

■田淵のはなし

私は田淵の長文ブログがとんでもなく好きなのだけれど、その中でライブに来ていた人間を見る視点が特に好き。心のどこかで「この曲はこういうノリ方(コールとか、振りとか)があるんだろう」「浮かないようにいい感じに合わせといたらいいか~」みたいに考えている私みたいな人間に「そういうのやんなくていい」「周囲に迷惑がかからない程度に各自で自由に楽しんで」というメッセージを何度も書かかれているので、読みながら気がつけば泣いている。

というのを踏まえて、ライブ会場に行く。私の場合ユニゾンは日常的に聴き続けた時代があるので、その貯金と少しの予習で臨んでいるのだけれど、今回はなぜか一応田淵のブログも読んだ。もう更新が長らく止まってしまっているけれど(HPからFCに移行したのかな)、でも本業はブログではないので、音を鳴らしててくれていたらそれで十分です。

ところで、2019年のライブで私は舞台下手、つまりは田淵側の前のほうだったので、気を抜いても常に目の前に田淵がいるぞみたいな席だったんだけど、そのときになんかこう常に「楽しんでいるか。おまえ自身は楽しいか」みたいなことを問われている気がして。あれを総じて「俺とおまえの一騎打ち」と呼んでいたのだけれど、今回のライブを経てあれは幻覚ではなかったのだと思った。また、ふと双眼鏡を覗いて一人ずつじっくり見ていたら、上手側に来た田淵が客席に向かって何かを言っているのが見えた。音を発さない声でなんかこう「たのしんでる?」みたいな口の動かし方をしているのが目に入る。もしやと思ってそのまま見ていると、口の動きのあと、確認したようにうなずき、笑みを浮かべる、舌を出すの流れを目撃してしまう。すご。そのまま「わあ…」と思って追っていると、定位置のあたりで拳で胸を二回ほど叩いて、また「わあ」と思う。やっぱりあのとき感じた「俺とおまえの一騎打ち」は存在していたんだなと思った。第三者的に見て、確信を得た。てか待って、あんなに動き回ってるのにそんな…。だし、どれだけゆかいに動き回ってもコーラスの時はマイク前に戻るのおもしろすぎる。間に合ってるのがまた面白い。「え、間に合う?大丈夫?」と思って見ていると大体走ってる。面白すぎ。あと、何かと戦っている。「カオスが極まる」のMVを見てもらうと分かると思うんですけど、めっちゃ戦ってる。頭上に敵がいる。楽しすぎるな、本当に。

それなりに、このタイミングで手を上げたほうがいいとかライブ作法的なものはあまた存在するのだろうけれど、客席を見てみてもおのおのがそれぞれの楽しみ方をしているのがいいなあと思った。前回はあまりに近すぎてそんなことを考える余裕すらなかったけれど、今回かなり余裕のある席だったこともあって、新しい気づきを得た。やっぱり仙台サンプラザホールってすごい劇場だ。後ろでも近いし、段差が結構しっかりついているので見やすい。ただし高いのでめっちゃ怖い。あと、何ならホテルまでついてる、いつもギリギリに気がつくのでまだ泊まったことはないけれど、ライブ後に隣のホテルでぼや~~ってするのやってみたすぎる。誰か…!ライブのついでにやってみたいかも。

ここまで田淵がすごいぜみたいな話を延々してるんだけど、田淵は動きが派手なのでめっちゃ目立つだけで、タカオもすごいんだよ…職人芸。すごい、あといつも服がおしゃれ。今回も胸元のお花みたいな刺繍かわいかった。あとほっぺ、ペイントしていた。おしゃすぎ。

■私の好きなロックバンドのはなし

ロックバンドを聞くだけなら、聞くだけでよければ、今の時代サブスクとイヤホンがあればどこでも聞ける。でも、そんな中でライブ会場に足を運ぶのにはちゃんと理由がある。それを確信した時間だった。

これはロックバンドに限らずの話なのだけれど、会場には照明があるのだ。色と光、曲の解釈が分かるのが面白い。夕暮れ時のようなオレンジの光の中に、一点の白い光が漂う「夏影テールライト」。ピンクや青、緑の激しい光に包まれ、ピンポイントでぐるぐると渦巻く光が見られる「アンチ・トレンディ・クラブ」。「傍若のカリスマ」はたしか、青をベースに白とか時ときどき赤とかだった気がする。けれど、この光の解釈がやっぱりロックバンド側と一緒だとうれしい。

そういえば、「傍若のカリスマ」も公式が公開しているセトリプレイリストに入っていたので聞きなじみがあったけど、リアルで聞くのは初めてだった。これは本当にど真ん中UNISON SQUARE GARDENという感じで、いいですね、本当にプロトラクト・カウントダウンみたいな、センチメンタルピリオドみたいな感じ。王道のまっすぐユニゾン。ポップさがある曲も好きだけど、こういう曲もたまらなく好きだ。

改めて考えてみても今回、好きな曲しかなかった。ずっと好きな曲。シングルB面からの「シグナルABC」たしか、なにかのカップリングだった気がする。良すぎる、まさかここで……こんなところで…。新曲も含めてユニゾンのラブソングはなんかポップでふわふわでかわいいね。いやなんかこう、田淵が「斎藤くんだったらこのあたりの歌詞でも大丈夫」って考えているラインはあるんだろうなと思っている。新曲の「うるわし」も含めて、ふわふわポップ(けっしてふわふわでポップではない)好きだったな。なんか、夜が揺れている、オーケストラを観にいこう、うるわし、シグナルABC、10%roll,10%romanceの流れで情緒がぐちゃぐちゃになってしまった。ふわふわしつつぽやぽやしつつ、心地よい波間に浮かんだ船に揺られているよく晴れた日の、ほどよい暖かさの昼下がりの気持ち。

それちゃった。いろんな光で包まれるロックバンドが、そこにいて変わらず大きな音を鳴らしている。それだけで、十分なんだなと思った。楽しかった。指先で簡単にアクセスできてしまう音楽だって、実際にライブ会場でないと分からないことも山ほどあるし、ロックバンドは永遠じゃない。だからこそ、自分が好きだなと思う人たちには会いに行かなくちゃならない。また近くで待ち合わせをしようね、なんて思っている。ユニゾンはほんとうにMCがないことで有名なので、1時間半ちょっとほぼ9割9部曲をやってくれる。ありがたい。けど、永遠にできるわけじゃない。だから、これからも場所と予定が合えば積極的に行きたいですね、急な所信表明をしてしまった。けれど、本当です。「いつか」じゃなくて「今」なんだなと思っている。そういう意味では、長い時間が空いてしまったけれど、世界が変わってしまう少し前に会った会場と同じ場所でまた会えたことがたまらなく意味のあることのように感じられる。世界が変わっても、ロックバンドはそこで音を鳴らし続けている。だから、私たちは音の波に乗るのだ。

や~にしても、ほんとうに楽しかった!Thank you Rockband!

ところで、今回のグッズにいる「うる鷲くん」の話もさせてほしいんだけど、めちゃくちゃかわいくて困っている。「目がうるうるの『うる鷲』くん」という紹介文がとんでもなく好き。今世紀最大級のかわいい風が吹き荒れるくらいには好き。しかも3羽いる鷲のそれぞれが一目見て3人で面白い。そう、タカオはこんな感じつねにこんなイメージ。すごいな、いまたらればわたがしのわたがしくんのロンTを部屋着にしているので、うる鷲くんのロンTもめでたく冬春のスタメン入りしました。ありがたい~バンドTシャツは半袖が多いし、長袖になったとたんフーディーとかスエットとか厚手の生地になっちゃうので、冬も気軽に着られる長袖のTシャツを作ってくれるの本当にありがたい。

という感じで、改めて楽しい時間でした〜ありがとう…!また、どこかの街で会いましょう!それまで大きな音を鳴らしていてくれたら嬉しいです。またね!👋

@yon8_hakka
日記を書いています。 lit.link/yon8hakka