心療内科に向かう途中、なぜか叫びたくなった。強くむしゃくしゃしている訳ではなかったけど、大声を出したかった。そんなとき、ないですか。常日頃から自分を抑え込んでいる感覚があって、思いや感情を発散するのが下手な人間だからか、たまに「わ゛ー!!あ゛ーーー!!!」と叫びたくなる。実際は叫ばなかったのだけど、叫ぶ場所を見つけた方がいいかもしれないな、と思った。
そしてふと気付いた。最近誰とも話していない。仕事はリモートワークで黙々と作業しているし、日常ではコンビニなどに行った時に「(袋は)結構です」「ありがとうございます」と言う、ノチ(愛猫、仮名)と話す、くらいだった。そもそも話すのが好きなタイプではないのだが、(「叫ぶ」までいかなくても)「声に出す」「思いを人に向かって表現する」って、心の快活さにおいて、めちゃくちゃ重要なのかもしれないって思った。
心療内科では、カウンセリングを受けている。今日は、「『男らしさ』『男としての魅力』に関して僕が抱いている劣等感、嫉妬心」について話した。誰かに話したことがなく、話すこと自体が恥ずかしいと思っていた議題だから、言葉を詰まらせながら、でもなるべく丁寧に、感じていることを話した。
話しているときは、常に羞恥を感じ、お腹の辺りがモゾモゾして落ち着かなかったけど、話し終えた後は、気持ちが軽かった。やっぱり、具体策が見つからなかったとしても、思いを話す過程それ自体によって、心が少し爽快になるものだな、と思った。
ノチに悩みを相談してみようかな。煙たがられるかな。今度カラオケに行って大声を出そうかな。