『このスイフト、十分速いですよ』
これは普段、いつもお世話になってるタイヤ館の店長から言われた言葉です。
この車じゃ7秒しか出ませんよ。とは明らかに矛盾するセリフですがw
これは当時、雨の筑波サーキットでクラッシュして、直すか、買い替えるか、と言う選択肢で悩んでいた時の話です。
まぁ、直した方がはるかに安かったのですが、当時はサーキットを走り始めて、まだ右も左もよくわかっていなかった頃です(今もよくわかってませんが(^^;
そして、当時は確か、GRヤリスが発売された直後だったと思います。同じ車格で272psのモンスター……流石に羨ましいと思ったものです。ですが、まともに買えば500万の高級車(しかし、よくよく考えると、実はレースベースの安いグレードなら300万円台で買えました)
これは当時は手が出ない、と諦めており、似たような車として、インプレッサWRX(GRB型)に目を付けました。GRB型であれば、200万円台からあったのです(今となっては、怪しいモノですが。GRB型は比較的安いとはいえ、インプレッサWRXは既に高騰しており、モデルによっては500万する車です。本体安くして、諸経費がアホみたいに高い、おとり広告じゃないけど、そーゆー類の車両だったのかも)
GRBは車体は一回りGRヤリスやスイスポより大きく、四駆だけあって、重さはスイスポの1.5倍です。ですが、馬力はGRヤリスを超える307ps。これなら……と思わせてくれるスペックです。
そのことを店長に相談したら『それはもったいないですよ。このスイフト、十分速いですよ。それにGRBは持病もありますし、古い車です。四駆だから壊れたら、掛かる手間とお金はスイフトの比じゃないですよ』
この言葉で決心が付きました。結局、私はスイスポを下りず、そのまま乗り続けています。
スイスポを下りないで正しかった
今となっては、心の奥底からそう思います。
結論からすると、うちのスイスポの伸びしろは凄まじく、今となっては買おうかな、と迷っていたインプレッサGRBをはじめ、他に同じエンジンを積んだ300馬力級のGC8、GDB、GVB、VABと互角以上に走れています。店長の言う通り、スイスポは十分速かった(´∀` )
もっと言ってしまえば、クラッシュした時に、ある程度、うちのスイスポは手が入っていて、中古でGRBを買ってきて、一から車を作り直すより、恐らく掛かったお金は1/4ぐらいで済んだのではないでしょうか。
ちなみに、今ですらカツカツな状況ですので、GRBを恐らく、スイスポを同じ速さに仕上げようと思ったら、資金が足りません。つまり、GRBを買う、と言う選択をしていたら、今のタイムは手に入れられなかった、と言うことになります。
店長のあの時のアドバイスのおかげで、筑波でもそれなりに注目されるタイムで走ることができています。GRBに乗り換えてしまったら、ひょっとしたらタイムが伸び悩んでサーキット走行自体をやめてしまっていたかもしれません。本当に感謝しかないですm(__)m
また、FF独特のフロントさえ入ってしまえば、リアが軽くて旋回に邪魔な機構がない分、すっと曲がっていく感覚、これはスイスポでなくては味わえない気持ちよさだと思います。ただ、速いだけではない、独特の爽快さ、と言うのも気づかせてくれました。あの時、スイスポを下りていたら、この爽快さは知らなかったままでしょう。
人との出会いは財産
実はインプレッサWRXは全体的に今も価格が高騰しています。安い時に買っておけば、数年後に価値が上がっているタイプのスポーツカーです。投機目的でなかったとしても、数年後に乗り換える、と言うことを考えたら、GRBに乗り換えた方が賢い選択肢だったかもしれません。
ですが、私は賢く生きたいのではなく、楽しく生きたいのです。
そして、お世話になっているタイヤ館の店長は、ある意味、クルマバカな私の性格を見抜いて、スイスポに乗り続けることをアドバイスしてくれたのだと思います。人の見る目だけでなく、客が本当に望むモノは何なのか、それを実現するためには、どのような選択肢を選べばいいのか、明確に答えてくれる人に出会えたことに感謝ですm(__)m
ちなみに店長はこんなこともできる凄い人ですw
私がフワっとしたイメージでこのようにした、ここが不満、と伝えます(正直、私は車については無知で素人です。感覚で乗ってます。なので、メカニカルなことはよくわかっていません。
そのフワっとしたイメージから具体的な方策を汲み取り、実現できるパーツを見繕って提案してくれます。うちのスイスポが注目される程度には速くなったのは、間違いなく店長のおかげですm(__)m
ちなみにタイヤ館なので、このようなガッチガチのスポーツカーばっかり扱っているわけでなく、お買い物カーからゆったり乗る高級車まで、大抵の車は何でも扱えます。そして、お客さんの中には、私以上に車に明るくない人もいるでしょう。それらのお客さん、それぞれのフワっとしたイメージを具現化して、その人に最適な提案をしてくれるのです。人を見る目と正確な車の知識、両方揃ってないとできることではありません。超人ですか(^^;