これは、私が今もお世話になっているジムニー屋さん、レインボーオートさんに言われた言葉です。
事の発端は、私がまぁ、端的に言うと、あまり良くないチューニング屋さんに引っ掛かってしまいまして……。車がパワーダウンしてしまったんですね。
で、いつもお世話になっている車屋さんのツテを頼って、レインボーオートさんを紹介していただいた、と言う話になります。
ジムニー屋さんなのに、なんでスイスポ?
この辺はそれなりに業界のややこしい話が絡んでくるので省きますが、レインボーオートさんはスイスポにも詳しく、さらにターボ車に詳しいので、ZC33S型のターボエンジンは得意としているのです。
実際にうちの車を乗ってみてもらうと……
セッティングがガタガタでパワーが出ていないどころか、よく今まで壊れなかったですね、と言われてしまいました(-ω-;)それほどにまで酷い状態にあったわけです。
で、リセッティングしてもらって、見違えるほど速くなりました。でも当時の私は筑波サーキット(TC2000)で1分7秒台。まぁ、それでも遅くはないと思いますが、決して速くはありません(少なくとも今の私が当時の私を見たら、遅いなぁ、と思うでしょうね)
車は速くなっても、腕がないので、そんなタイムは急に上がらないだろうなぁ、と思っていたところ
『この車じゃ7秒しか出ませんよ』
はっきり言われました。タイムが出ないのは車のせい、とはっきり言われたのは初めてで、割と衝撃的でした。
今まではどちらかと言うと……
腕がないので、速い人のマネをして、硬いバネを入れたり、パワーを上げても使いこなせない、と思っていました。ところが、車の方がいっぱいいっぱいにになっていたとしたら……?
その回答は割と早く出てしまいました。
本庄サーキット、ミニサーキットにレインボーオートさんでリセッティングしてもらった車を持ち込んだところ、あっさり1秒短縮、46秒台のタイムが出てしまったのです(それまでは47秒台でした)
そこからは考え方を変えました
いわゆる意識改革です。
腕に合わせて車を作るのではなく、速い車を作ろう、と考え方が変わりました。足回りを見直し、ターボチャージャーも交換して、できるところ、思いつくことは全部やってきました(おかげで、かなり貯金を崩しましたが(^^;
結果、インストラクターが乗ったら、TC2000で2名乗車なのにあっさり1分5秒台が出てしまいました。さらにその時にインストラクターに言われた言葉が『この車なら4秒は出る』と言われてしまいました。
実は、当時の目標は5秒台が出る車を作ること。4秒台は想定外の速さです(当時は5秒台は雲の上、と思っていたので、目標が5秒台でした
実際、この時はベストを1秒縮めるも、まだ1分6秒台。つまり、車は1分4秒台を出せるけど、人間の腕が6秒しか出せなかった、と言うことです。
ただ、レインボーオートさんの言う通り、車が足を引っ張っていて、7秒台どまりだったのです。
ようやく、5秒台が出せるように
まだ、4秒は遠いのですが、何とか人間の方も腕を上げ、5秒台が出せるようになりました。昔、雲の上だと思っていた世界に、ついに到達したのです(まぁ、到達したら、アレ、雲の上ってもっと上じゃね、と思ったのは山頂と雲の上でも書いた通り(^^;
やはり4秒(どころか、3秒狙える、とすら言われていますが)を目指して頑張ろうと思っている今日この頃です。
弘法は筆を選ばず、と言うけれど……
車の場合、実はプロが乗っても、7秒しか出ない車は7秒までしか出せませんでした(そのことにもっと早く気づいていれば……)
なので、モノによっては筆を選ばないと上達しない、むしろ筆をいかに素晴らしく仕上げるかで、よりハイレベルな書が書けるのでは、と思うのです。
それは本当にあなたの実力ですか?
これは車の話です。ですが、それ以外の趣味にも当てはまるのではないか、そう思います。行き詰ってしまった時、あなたの実力がそこで頭打ちをしているのではなく、道具の方が足を引っ張ってそこで止まっているのかもしれません。伸びているときは、道具にも使い手にも伸びしろがあるのだと思います。ですが、成長が止まった時、本当にボトルネックになっているのは、人ではなく、道具なのかもしれません。
一度、視点を変えて、思い切って良い道具を選んでみませんか?