スイフトスポーツがもともとがラリーベース車と言う話はコンパクトハッチバックにパワー競争?でお話した通り。
実際のところ、JWRCと言う世界ラリー選手権のコンパクトカー部門に参戦していたのは、2代目のZC31S型までなのですが、実はZC33S型、
つまり、うちの愛車でもある現行型スイフトスポーツに関しては、バランスブレイカー、ヒエラルキー無視、あるいは速さに対するコスパが良すぎるので価格破壊王、とも言えるかもしれません。
余談ですが、これだけ速いのに、他社のコンパクトカーより安く、LEDヘッドライトやオートエアコン、シートヒーター(運転席のみ)まで標準装備と言う、別の意味でも価格破壊王です(´∀`*)
スポーツカーの代表格、86との比較
ZC33Sスイフトスポーツが登場した当時、まだ世には現行のGR86は影も形も噂もありませんでした。なので、当時の現行型である初代86(ZN6)と比べて見ましょう
スイスポ 1.4Lターボ 最大馬力140ps、最大トルク23.4kgf/m
86 2.0L 最大馬力200ps、最大トルク20.0kgf/m
トルクこそ、スイスポが15%ほど勝っていますが、馬力では86の7割しかありません。
ですが、ZC33Sは化ける
ZC33Sはターボ車です。なので、コンピュータチューニングすることで、比較的容易に10~20psほど上げることができます。
また、ZC33Sは馬力こそ、86の7割程度ですが、車重も86より200kg以上軽いです。このため、コンピュータチューニングを施したZC33Sは直線でも86とヒケを取らないほどの最高速を誇ります。
さらに、ターボチャージャーも交換して大型化すると、馬力は200psを超える、とも言われています。86より軽いのに86より出力が上となれば……そら直線では圧倒的に速くなりますわな。
実際、TC2000の最高速ではうちのスイスポは160km/h超えますが、ZN6型の86では、エンジンノーマルの場合では、大抵150km/h台です。500mに満たない直線なのに、スイスポの方が10km/hも速いことになります。
まさに下剋上、逆転現象です。
下剋上のバランスブレイカー
実際、サーキットでは、ZC33S型のスイスポがZN6型の86より良いタイムを出すことは少なくありません。と言うか、もし、うちの車と同じタイムで走っている86がいたら、私はその86は相当改造しているか、乗り手の腕が半端なく上か、どちらかと判断します(念の為行っておくと、うちのスイスポ、結構弄ってるので、乗り手のハンデがあったとしても、そこそこ速い部類に入ります)
モータースポーツ界のゲームチェンジャー
86はフルモデルチェンジでGR86となり、排気量は400cc、馬力は36psほどアップしました。86が排気量アップした経緯は、個人的にZC33S型のスイスポにやられた、と言うのも一因だと思っています(実際は知らんけど
そういった意味では、ZC33S型のスイスポは世界のトヨタすら慌てさせた、まさにモータースポーツ界のゲームチェンジャーでもある、と思っています(実際は知らんけど
高性能なスポーツカーは数あれど……
GRヤリスなどの、さらに高性能なラリーベース車もあります。86はGR86になり、スイスポを超える速さを手に入れました。しかし、コンパクトカーが格上のスポーツカーを食った、と言う例は、ほとんど見たことがありません。
そう言った意味ではZC33S型のスイスポは脅威のバランスブレイカーであった、と思うのです。
下剋上は痛快
日本人は下剋上、好きですよね(何ででしょうね?
漫画で言えば、頭文字Dなど、古くて非力なAE86が峠の下りで格上のスポーツカーを食っていく様を痛快に思って読んでいた方もいると思います。
ZC33S型のスイスポは、現実の世界、サーキットと言う合法の場所で、格上のスポーツカー食っていく、ある意味リアル頭文字Dを体現した車でもある、と思うのです(´∀` )