当社比重めの吐露ばなしが続いたので、こういう文章も書くんだよの名刺代わりに、ここらで闇のデュエリストのライトなはなしをひとつ。
頭の中がかなりうるさい。
文章ですら割とやかましいのでさもありなんという感じだが、一生何かしらの考え事をしているし、ラジオDJよろしく一生脳内で喋り続けている。ついでにしょっちゅう何かしらの音楽が鳴っているので脳内が静かという感覚がまるで分からない。
昨日の仕事中は槇原敬之の『どんなときも。』がエンドレスリピートされていた。好きが嫌いだの作曲した人もあれな感じになっているだの書いてしまったので、これもまたさもありなんではある。
こういう、歌または音楽の一部分が心の中で強迫的に反復される現象のことを「earworm」というらしい。日本でもそのままイヤーワームと呼ばれるが、ディラン効果という言い方もあるとか。イヤーワーム、語感がちょっと寝耳にミミズすぎる。
いくら名曲でも延々聞かされていると段々飽きがくる。そこで推しコンテンツの曲なんかを思い出して上書きを試みるのだけど、まあこれがびっくりするほど勝てない。どうしても「好きなものは好き!」と言える気持ちを抱きしめてしまう。
抗う方法を迷い探し続けながら、(そういえばあの無限ループもキツかったな…)と思い返していたので、個人的にしんどかったイヤーワームベスト3を発表させてほしい。
第3位 米津玄師『Plasma』
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の主題歌である。ネット流行語100でも年間大賞に輝いた2025年話題のアニメだが、まだ見ていない。
見ていない以上、曲にもジークアクスにも恨みはないが……ならば何がしんどかったのか?
飛び出していけ宇宙の彼方
ここしか知らないのである。
にもかかわらず、あんまりな頻度で耳にしていたためイヤーワームになってしまったらしい。そこしか知らないので、当然その部分だけがぐるぐる再生され続ける。全然どこにも飛び出していかない。
同じく中途半端にしか覚えていない米津曲なら『感電』冒頭の\パパラパッ!ペッペッ!!/の方がよかったな…という感情で、第3位である。
第2位 カーセンサーのCM
「曲じゃないじゃん!」って思ったと思う。わたしだってこういうのがイヤーワームになることもあるんだってびっくりした。
カーセンサーはリクルートが運営する中古車販売情報サイトで、\中古車探しはカーセンサー/というフレーズが特徴的なCMをやっている。調べてみたら、わたしが取り憑かれていたのは「ナナオとナナエ 秋の中古車探し篇」だったことが発覚した。曲じゃないけど全編歌ってはいるな…。
ローカルCMが歌いがちな県で生まれ育ったので歌モノCMには親しみがある一方、にしたって15秒尺の無限ループは辛かった。これまでもこれからも、あのときほど菜々緒とロバート秋山の顔を思い浮かべることもないだろう。
同じ短尺ループでも、ちゃんとした曲ではある分『Plasma』の方がマシだったかな…?ということでこちらを2位にランクイン。せめてシティーハンターコラボの時の『Get Wild』とかなら…
第1位 『つめ・かみ・みみ太郎』
(しずかなインターネットに初めて貼るリンクがこれかいと思いながら貼っている)
『つめ・かみ・みみ太郎』はリンク先のおさむおにいさんこと坂田修が作詞・作曲した子どものうたである。動画はさわやかな弾き語りだが、脳内再生は当時のおかあさんといっしょのものだった気がする。何年前の記憶を再生している??
曲自体、どんなに短く見積もったって20年は耳にしていない。イヤーワームって最近聞いたものに限らないんだな…という、要らない発見があった。
子ども向けゆえの覚えやすくてキャッチーなメロディーが、全然頭から離れない!どんな曲で上書きしようにも、何度だってつめたろうが襲来してくる。つめたろうに勝てたと思ってもかみたろうが来る、みみたろうも控えている。地獄かな?
3時間くらい攻防が続いたところで「すぐおわるって言ってんだからはよ終われ!!!」と発狂した。そのあたりで考え事している余裕がないくらい仕事が忙しくなって、なんとか一命を取り留めたが…。
2位3位とは明らかに種類の違うしんどさと中毒性だったため、堂々の1位である。
などと、そんなベスト3に思いを馳せながら頭の中のマッキーを追い払おうとしているうち、はたとあることに気が付いた。
推しコンテンツ曲ではまるで太刀打ちできなかったのに、『Plasma』とカーセンサーと『つめ・かみ・みみ太郎』でなら、『どんなときも。』を上書きできる――……!と。
イヤーワームを以てイヤーワームを制す。
これもう蠱毒だろ。