富山に行ってきました。日帰りなので猫たちの心配もなし。

donco
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公開:2024/11/9

サイコロきっぷで富山旅行をしてきました。

こちらは往復5000円で、行き先をサイコロを振って決めるという仕組みのものなのです。モバイル上でぽち、ジャーン! という感じで。で、でたのが富山。

当たりだ! と思いました。当たりです。今回の旅気分としては富山がいちばん行きたい場所でした。以前にもこのサイコロ旅をしたことがあるのですが、当時いちばん行きたかった倉敷が当たりました。もちろん外れはないのですが、大当たり続きです。(お得という意味での大当たりはいちばん遠い福岡かな? きっと)

前日までチェックし続けていた現地の天気予報は、降水確率95パーセントのときもあったりして。予想気温も低く、これは雨だし寒いし冬だな、と覚悟していました。一緒に行ったお友達が晴れ女なので、多少のご利益はあるかな? と期待してはいましたが、それでも降られはするなあ、と思っていました。傘をささずに歩ける時間が少しはあるといいな、くらいの希望。「チケット発券しましたので、雨のほうだけお願いしますね」と半分ふざけてよろしく頼んだりもしていました。それがです。

見事な晴れ、青空ないちにちだったんです。青空じゃないときがない、曇りでもなく、立派に晴れ。晴れ女さんの威力すごい。こればっかりは紛れもなくお友達のおかげなんです。そして今回も当たり前のようにお友達が撮った写真を拝借して載せていきます。

この写真好きです。右側に緑が続いて、左側が紅葉して赤になっているの、なんだか不思議で素敵です。歩いているときは気づかなかったんですよね。晴れているおかげであったかくて、暑いくらいで、あれ? 春かな? と思ったほどでした。春と秋の真ん中みたいな、あのとき感じた感覚がこの写真に表れてるなあと思います。

今回のこの富山旅の移動は、富山についてからは路面電車と徒歩のみでした。あちらは路面電車がメイン交通機関なのか、たまたまわたしたちの目的地と合致するのが路面電車だったのかはわかりませんが、普段乗らないものなのでドキドキしました。そして楽しかった! そして難しかった……。ボタンを押して、着いたら降りる。簡単なことなのに不慣れなためかあわあわして、危うく降り損ねそうにもなりました。街並みを見ながらの移動なので、このあたりは大阪に似てる、とか、歩いてる人が全然いないなあ、とか、聞いたことのない店名のお店しかないの面白いな、とか、観察が捗りました。

観光らしいことは、もちろんしました! 岩瀬の街並み散策に、富山といえばの白えび。お寿司。目的として決めていたこのみっつは取りこぼしなく、堪能しました。

お昼ご飯の白えび丼です。贅沢しました。おいしかったな。目的のひとつがあっさりと果たせました。お友達がお店を調べてくれていたおかげです。ありがとう。


今回も時系列がばらばらで申し訳ない仕上がりです。仕切り直してスタート地点に戻りますね。

富山に着いたらまずガラス博物館へ行こう、と予定していたのですが、そこは残念ながら閉館日でした。が、そのおかげで手に入れられたのが二日ほど前の日記にも載せた、ご当地パンです。絶対買いたい! と思っていて、旅先のスーパーや商店街に行きたい! ともずっと思っていて、それがどちらも叶いました。旅行先で現地のスーパーに行くの、簡単そうでなかなか難しいんです。福島の旅ではスーパーは見つけられなかったです。駅が都会すぎても田舎すぎてもだめなんでしょうね、きっと。今回はガラス博物館から富山城跡に向かう途中でコープ的なお店があって、いきなりクライマックスか? ってくらい楽しみました。スーパーを。楽しかった。なにもかもが変わり映えしていて、今思い出しても買いたいものが浮かびます。昆布パンを買い、昆布デニッシュをその場で食べました。そんなに昆布パンを求めていたのかわたしは。

10時すぎに富山駅に着いて、11時頃にそこにいたので、まあまあしょっぱなです。まだ観光もしていないのに、いきなり大荷物になってはいけない、とぐっと我慢してご当地パンふたつだけ、お土産に買いました。この時点でこの富山旅、すでにだいぶん満足していました。


移動しまして、富山城跡です。

きれい。ここ、この後登りました。まわりの風景があまりに現代街だったのでタイムスリップはできませんでしたが、天気と眺めが良くて気持ちよかったです。この天守閣を降りて外に出たら、なんの団体だったのか、スーツのおじさんがたくさんいて驚きました。そりゃあおじさんも来るだろうけど、あまりに大量のおじさんたちで、なんだったんだろうと不思議です。なのですが、驚きよりも、お友達がおじさんの群れを見た瞬間に「なにこれ」って呟いたのが面白くて忘れられません。なんか、なんかその「なにこれ」があまりに素で、たとえばカラスの大群だったり、信じられないものを見たときのトーンの「なにこれ」だったので、もうだめでした。しばらく笑いました。たぶんその場にいないとわからない面白さ。でもこのエピソードを忘れたくないので書きました。

そうそう、この富山城に併設されていた博物館もすっっごくよかった。ここではタイムスリップできました。次々と領主が変わっていく様をわかりやすく展示、説明してくれていて、「やっぱり織田信長は強い」なんてのんきなことを言いながら見てまわりました。特別展の浮世絵版画の展示も見応えがあって! 入館料210円で見られるレベルの内容じゃない気がします。

所有が製薬会社なものが多くて、「なぜだろう不思議」と言っていたらお友達が説明してくれました。当時お得意先に配られていたんですね。(今調べたら特別展のタイトルにも『売薬版画』と書かれていました)薬売りの人からもらった版画やパンフレット。きっときちんとコレクションして残していた人も、一定期間楽しんだのちに処分していっていた人もいたんだろうな、と思いを馳せました。ちなみにわたしは後者です。こういったポスターやリーフレット系の展示を見るたび思います。残して受け継ぐの大事。


続いて岩瀬の街並み。まずは展望デッキの上から。

続いて実際に街並みを散策。

ぴーひょろろ、と鷹が鳴いていました。鷹通り、と書いている石板があったので鷹と信じているけど、定かではありません。でも普段聞かないタイプの鳥の声で、風情がありました。

旧馬場家という、国登録有形文化財に登録されているお屋敷の見学をしました。わたしはお金持ちの家を見るのが好きで、古いお屋敷も好きなので、ここは最高の空間でした。

広い!

素敵!

綺麗に保存し整えられていて、静かで雰囲気があって、当時の風景が想像できるような、人の想いの詰まった温かみのあるお屋敷でした。ここも見学料金がたった100円。100円の見応えじゃなかった。

そして馬場家を心地よく見学した後に、ビールを飲みました。なんとこちらのお庭からビアカフェに繋がっているんです。ということでビールタイムです。調べたらこのビアカフェは、馬場家の米蔵をリノベーションして作られた、とのことで思いきり敷地内だったんですね。トンネルを抜けるとそこは、みたいな、扉を開けると異空間が広がっていました。

この旅ではこの1杯しかお酒を飲まなかったのですが、けっこうまわったというか、『呑んだ感』がありました。平日ど真ん中、前日の仕事での業務集中な忙しさもあって、体は疲れていたのかもしれません。ここでのビールだけでその後はずっとほろ酔いでした。お得。


街並みを楽しんだあと、まさかのまた、スーパーに行くことができたんです! あまりにスムーズに流れ着いていけたのは、お友達がグーグルマップと仲良くしてくれていたからですね、きっと。気づいたら行きたい場所に着いていた、くらい快適な安心旅でした。やっぱりありがとう。本当にありがとう。

スーパーはまさしく行きたかった感じのスーパーマーケットで、ドッグランに解放された犬のように駆け回りました。気持ちの上では。とはいえ時間がもっとほしかった。このあたりからは本格的に帰路の時間を意識しながらの行動です。

お友達が保冷バッグを貸してくれたので、要冷蔵のものなんかも買えました。買いたいと思っていた、スーパーのパックに入った昆布締め。着飾ってない発泡スチロールの容器に入ったもの。やったー! でした。これです。こういう買い物がしたかったんです。(賞味期限が11日までと長かったので、実はまだ食べていません)あとはマス寿司とお赤飯を買いました。こちらも簡易パックの、ザ、スーパーのお惣菜的なお品です。

レジでポイントカードの有無を聞かれて、もちろん持っていないのですが、地元感がうれしかったです。


最後はお寿司です。

いい感じのお寿司屋さんがちょうどいい場所に存在していて、吸い込まれてゆきました。観光客のためのメニュー、富山で採れたお魚だけのお寿司セットがあったので、迷わずそれにしました。カウンターなお席に座って、あっまわらないお寿司屋さんは生まれて初めてかもしれないな? と気づき…。板前さん? 大将さん? に、どのようにするのが正解かわからないので食べかたを教えてください、とたずねました。間違えるのが嫌なわけではないですが、マナー違反はしたくない。でもわからない。もうこんなの聞かないとなんにもわからないよ! ということで。

優しく教えていただき、とてもおいしくいただけました。こりこりの貝のお寿司、今でも食感がよみがえってきます。昆布締めのサーモンも、昆布のまといかたが「なるほど!」で、すごくおいしかった。好きなお魚のお寿司が出されたときの、お友達の「わっ」というよろこびかたがかわいかったです。こういう表現を素直にする人って素敵ですよね、と唐突な褒め。(お友達エピソード、この日は他にもちょいちょいとあったので、ちょっと分けて、あしたの日記で書きたいなと思います)


長くなった日記の締めかたがわかりません。一応、お寿司を食べて富山旅は終わりを迎えました。食べ終えるといそいそと路面電車の駅へと向かって、ぴったり! くらいのタイムスケジュールで帰りの新幹線にたどり着けました。駅で少しお土産を見る時間もあり、本当にちょうどよく、無駄なく動けた旅だったなと思います。結局一度も雨は降らず、曇りすらせず、でした。だけど富山駅に着いたら地面が濡れていて、その後も新幹線で窓に当たる雨粒を見たり、雨がちゃんと降ったんだ…! と妙な感動をしていました。だって確実に雨予報でしたし。

大阪に着いたら雨の気配はなく、けっきょく一度も傘を使うことはありませんでした。

きっと雨が降っていたら寒かっただろうし、富山の印象は全然違うものになっていたはずです。冬は好きな季節だし、雨の日も好きですが、この旅は晴れてよかったと心から思います。もう一度言いますが、しかも言い切ってしまいますが、晴れたのはお友達のおかげです。

日帰り旅、帰りの新幹線で『さっき行きの新幹線にいたのに、なぜか帰りの新幹線に座っている』と感じました。あれ? さっき向かっていたはずのに、もう帰ってるの? となる。それくらい濃くてあっという間でした。『泊まる』がないから、息つく間もなく自宅へ、な感覚になるんでしょうか。あれよあれよと日常の風景に押し戻されて、気づけば新大阪に帰ってきていました。


そして猫。最後は猫。

家に着いたのは22時。猫たちのことは母に一度様子を見にきてもらえるように、お願いしていました。

なのでわたしが帰ったら、猫たちは寝たり、歩いたり、それぞれいつも通りに過ごしていました。おもむろにご飯を食べ始めた子は、わたしの帰宅=夜ご飯だと思っちゃってる気がするな。絶対もう食べてたでしょ、と声をかけたけど、猫はなんにも聞こえてないよって様子で、がつがつと食べ続けていました。


追記。

一緒に旅行したお友達の記事にサイコロきっぷの仕組みやいちにちの流れ、展示のことが詳しく書かれていておすすめなので、ご紹介させていただきます。

大人の遠足、富山編1

こちらです。同じ日の違う視点での記録。面白いです。よければぜひ。

@donco
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